5-4
6-6
 IPアドレス変換の設定
 
(ISP・端末型/RASクライアント共通)


IPアドレス変換の設定について説明します。

  ※ ダイヤルアップIP接続の設定画面を開く手順が分からない場合は こちら を参照して下さい。 (WWWブラウザの別ウィンドウが開きます。)

以下の各項目を参照して下さい。

  アドレス変換方式の設定
  アドレス変換情報の設定

  ※ 以降、インターネットへ接続することを例として説明します。

ダイヤルアップIP接続(ISP・端末型)の各設定について(第5章) へ戻る

ダイヤルアップIP接続(RASクライアント)の各設定について(第6章) へ戻る


IPアドレス変換の設定が完了しましたら、5-5/6-7 自動切断の設定(ISP・端末型/RASクライアント共通) へ進んで下さい。



  アドレス変換方式の設定

アドレス変換方式の設定について説明します。

NetGenesisには、「IPマスカレード」と「NAT」の2種類のアドレス変換方式があります。

 IPマスカレード(工場出荷値)
 NAT



 

IPマスカレード(工場出荷値)

工場出荷値では[IPマスカレード]が選択されています。



複数台のパソコンから同時にISPへ接続する場合、このまま[IPマスカレード]でお使い下さい。

   以下に該当する場合、必ず[IPマスカレード]を選択して下さい。
 ・ [接続先からDNS情報を自動取得し、その情報を優先させる」にチェックを入れた場合。
 ・ [プライマリDNS]や[セカンダリDNS]欄に、ISP等のDNSサーバーのIPアドレスを入力した場合。

ISPと接続した際、ISP側からNetGenesisに対して、1つのIPアドレス(グローバルIPアドレス)が付与されます。

IPマスカレードは、この1つのグローバルIPアドレスをLAN内の複数のIPアドレス(複数のプライベートIPアドレス)へ変換します。

(1対n変換 n=プライベートIPアドレスの個数・LAN内のパソコン台数)



よって、複数台のパソコンから同時にインターネットへ接続することが可能になります。

  IPマスカレードによって同時にインターネットへ接続できるパソコン台数(セッション数)について
IPマスカレードでは最大256セッションのデータのやりとりが可能です。(※)
「セッション」とはTCP/IPプロトコルによるデータ処理の単位です。
例えば、WWWブラウザの1つのウインドウを「1セッション」としてカウントします。(1つのウィンドウが、本マニュアルのようにフレームによって2つに分かれている場合は「2セッション」とカウントされます。)
通常、1台のパソコンでインターネットへ接続する場合、WWWブラウザやメールソフトウェア等により約10セッション程度使用すると考えられます。
すなわち、約20台程度のパソコンから同時にインターネットへ接続できると考えられます。
 ※ LAN側→シリアルポート(インターネット)側のセッション、シリアルポート(インターネット)側→LAN側のセッションの両方が対象となります。
  IPマスカレードにおける注意事項
IPマスカレードの場合、初期状態では一部正しく動作しないソフトウェアがあります。
例えば、LAN内に以下のような用途で使用するパソコンがある場合、IPマスカレードの[詳細設定](IPマスカレードテーブルの設定)が必要です。
 例1) WWWサーバーやFTPサーバーを運用するパソコン。
 例2) ネットワーク対戦ゲームを行うパソコン。
設定方法等については 第11章 IPマスカレードテーブルの設定 を参照して下さい。(設定を行うためにはTCP/IPプロトコルの知識が必要です。)

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アドレス変換情報の設定 へ進んで下さい。



 

NAT

パソコンを1台ずつインターネットへ接続する場合に選択して下さい。





以下に該当する場合、[NAT]を選択しないで下さい。
 ・ [接続先からDNS情報を自動取得し、その情報を優先させる」にチェックを入れた場合。
 ・ [プライマリDNS]や[セカンダリDNS]欄に、ISP等のDNSサーバーのIPアドレスを入力した場合。

[NAT]を選択するためには、以下のどちらかの設定が必要です。
  NetGenesisのDHCPサーバーを使用する場合
「DHCPサーバーの設定」画面の[プライマリDNS]~[フォースDNS]欄に、ISP等のDNSサーバーのIPアドレスを設定して下さい。(この場合、複数の接続先を登録できません。)
  NetGenesisのDHCPサーバーを使用しない場合
各パソコンのTCP/IP設定のDNS設定に、ISP等のDNSサーバーのIPアドレスを設定している場合、DNSサーバーIPアドレスの設定は不要です。(この場合、複数の接続先を登録できません。)
【 Windows 95/98のTCP/IP設定の例 】


NAT使用時も複数台のパソコンからインターネットへ接続することは可能ですが、IPマスカレードのように複数台のパソコンから同時にインターネットへ接続することはできません。

接続できるのは1台ずつで、その1台が接続を終えるまで他のユーザー(パソコン)はインターネットへ接続することができません。

ただし、IPマスカレードとは異なり、ISPと接続した際、ISP側からNetGenesisに付与される1つのIPアドレス(グローバルIPアドレス)とLAN内のIPアドレス(プライベートIPアドレス)を1対1で変換しますので、WWWサーバーやFTPサーバー等を含む、多くのソフトウェアが動作します。

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アドレス変換情報の設定 へ進んで下さい。




  アドレス変換情報の設定

アドレス変換情報の設定について説明します。

ここで設定した時間の間、セッションが保持されます。
例えば工場出荷値「3分」の場合、そのセッションのデータのやり取りが無くなった後(通信が終了した後)、3分間セッションが保持されます。
(3分後にそのセッションは解放され、他の通信で利用可能になります。)
 ※ セッションについては こちら を参照して下さい。

工場出荷値は3分です。
特に変更する必要が無い場合、このままお使い下さい。

設定を変更する場合は、[▼]をクリックして設定値(時間)を選択して下さい。



【 IPマスカレード使用時 】 無通信状態がここで設定する[情報保持時間]を過ぎた場合、接続権利を譲るため、新たなユーザー(パソコン等)が接続できるようになります。
256セッションを越えた場合、それ以降は新たなユーザー(パソコン等)がインターネットへ接続しようとしても接続できません。
【 NAT使用時 】
1台がインターネットへ接続している場合、それ以降は新たなユーザー(パソコン等)は接続できません。

備 考
~ [情報保持時間]の設定値を変更する際の注意 ~
(IPマスカレード使用時)
[情報保持時間]の設定値を工場出荷値(3分)よりも長い時間に設定する場合、インターネットとの通信状況によってはデータの送受信が停止することがあります。
例えば[情報保持時間]を[3時間]に設定した場合、ある1つの通信が終了してもそのセッションは3時間保持され続けるため、NetGenesisの同時使用可能なセッション数・256を使い切ってしまうことが考えられるためです。
(WWWブラウザであるホームページを参照した後、別のホームページへジャンプしても、その前に参照していたホームページとのセッションは3時間保持されます。)
[情報保持時間]を工場出荷値よりも長い時間に設定する場合、インターネットとの通信状況やLAN内のパソコンの台数等を考慮した上で設定するようにして下さい。
(NetGenesisが256セッションを使い切っている場合、SYSLOG上に「IP Masquerade session table full」と表示されます。SYSLOGについては 10-6 SYSLOGの設定 を参照して下さい。)

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IPアドレス変換の設定が完了しましたら、5-5/6-7 自動切断の設定(ISP・端末型/RASクライアント共通) へ進んで下さい。