第11章 IPマスカレードテーブルの設定


本章では、IPマスカレードテーブルの設定について説明します。

  契約しているISPによっては、IPマスカレードテーブルを設定しても動作しないソフトウェアがあります。
(セキュリティの問題によりISP側で遮断している場合等)
NetGenesisのLAN内のパソコンでWWWサーバーを運用したり、ネットワーク対戦ゲームを行う場合、あらかじめ契約しているISPへ確認して下さい。
  TCP、UDP、ICMP以外のプロトコルを使用するソフトウェアは、IPマスカレードテーブルを設定しても動作しません。


 IPマスカレードテーブルの設定は、NetGenesisのLAN内のパソコンでWWWサーバーを運用する場合や、ネットワーク対戦ゲームを行う場合等に必要となります。

はじめに 11-1 IPマスカレードテーブルの概要 を参照して下さい


以下の各項目を参照して下さい。

11-1 IPマスカレードテーブルの概要
11-2 テーブル情報の設定
11-3 IPマスカレードテーブルの設定例
 → 以下の計6つの設定例について説明します。
必要に応じて参照して下さい。
  LAN内のパソコンで、WWWサーバーを運用する例
  LAN内のパソコンで、FTPサーバーを運用する例
  LAN内の別々のパソコンで運用しているWWWサーバーとFTPサーバーを、インターネット側から同じIPアドレスで見せる例
  全てのIPフレームを、LAN内の特定のパソコンへルーティングさせる例
 ※ 使用するソフトウェア(ネットワーク対戦ゲーム等)での設定内容がわからない場合、この設定を試してみると良いでしょう。
  LAN内のパソコンで、ネットワーク対戦ゲーム「Diablo V1.02」を行う例
  NetGenesisの専用線NAT機能とRIP機能を併用する例


11-1 IPマスカレードテーブルの概要


IPマスカレードテーブルの概要について説明します。

以下の各項目を参照して下さい。

 IPマスカレードテーブルの設定が不要な場合
 IPマスカレードテーブルの設定が必要な場合
 IPマスカレードテーブルとファイアウォールの関係について

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  IPマスカレードテーブルの設定が不要な場合

通常、IPマスカレードを使用してインターネットのホームページを閲覧したり、メールの送受信を行う場合(NetGenesisのLAN内からインターネットへ接続が開始される場合)、IPマスカレードテーブルの設定は必要ありません。

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  IPマスカレードテーブルの設定が必要な場合

インターネット側からNetGenesisのLAN内へ接続が開始された場合、シリアルポート(インターネット)側からはNetGenesisのIPアドレス(ISPから取得したグローバルIPアドレス)までしか見えないため(LAN内のプライベートIPアドレスはインターネット側からは見えないため)、接続することができません。
例えば、LAN内のパソコンでネットワーク対戦ゲームを行う場合や、LAN内でWWWサーバーを運用するような場合、インターネット側からNetGenesisのLAN内へ接続が開始されることになります。
 → すなわち、IPマスカレードの初期状態(IPマスカレードテーブル・未設定の状態)では、上記のようにインターネット側からNetGenesisのLAN内へは接続ができないことになります。
  (LAN内のパソコンでWWWサーバーを運用したり、ネットワーク対戦ゲームを行うことはできない。)

IPマスカレードテーブルの設定は、インターネット側から接続が開始されるIPフレーム(TCP/IPプロトコルのデータ)を、NetGenesisがLAN内の特定のパソコンへ正しく送るように制御(ルーティング)するための設定です。
 → IPマスカレードテーブルの設定を行うことにより、シリアルポート(インターネット)側からNetGenesisのLAN内へ接続が開始された場合でも、上記のように接続できるようになります。

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  IPマスカレードテーブルとファイアウォールの関係について

IPマスカレードテーブルとファイアウォールの関係は、以下の図のようになっています。
 ※ IPマスカレードテーブルの設定で特定のプロトコル・ポート番号をLAN内の特定のIPアドレスへ送るように設定しても、ファイアウォール(IPフィルタ)の設定でそのプロトコル・ポート番号を遮断(シリアルポート側→LAN側)するように設定した場合、シリアルポート(インターネット)側からLAN側へのアクセスはできません。
(シリアルポート(インターネット)側から接続が開始されるIPフレームは「IPマスカレードテーブル」→「ファイアウォール」の順番に処理されます。)

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IPマスカレードテーブルの設定を行う場合は 11-2 テーブル情報の設定 へ進んで下さい。


11-2 テーブル情報の設定


テーブル情報の設定について説明します。

以下の各項目を参照して下さい。

  「IPマスカレードテーブルの設定」画面を開く
  テーブル情報の登録/編集/削除

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  「IPマスカレードテーブルの設定」画面を開く

「IPマスカレードテーブルの設定」画面を開く手順について説明します。

「IPマスカレードテーブルの設定」画面を開く手順は、使用するNetGenesisの接続機能によって異なります。

  ダイヤルアップIP接続(ISP・端末型/RASクライアント)の場合
  LAN型ダイヤルアップIP接続の場合
  専用線IP接続の場合


 

ダイヤルアップIP接続(ISP・端末型/RASクライアント)の場合

以下の手順で「IPマスカレードテーブルの設定」画面を開いて下さい。

  ※ ダイヤルアップIP接続の設定画面を開く手順が分からない場合は こちら を参照して下さい。(WWWブラウザの別ウィンドウが開きます。)
  1. 「ダイヤルアップIP接続の設定」画面を開いて下さい。




  2. [アドレス変換方式]欄で[IPマスカレード]が選択されていることを確認して、[詳細設定]ボタンをクリックして下さい。




  3. 「IPマスカレードテーブルの設定」画面が開きます。

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テーブル情報の登録/編集/削除 へ進んで下さい。



 

LAN型ダイヤルアップIP接続の場合

以下の手順で「IPマスカレードテーブルの設定」画面を開いて下さい。

  ※ LAN型ダイヤルアップIP接続の設定画面を開く手順が分からない場合は こちら を参照して下さい。(WWWブラウザの別ウィンドウが開きます。)
  1. 「LAN型ダイヤルアップIP接続の設定」画面を開いて下さい。




  2. [ルーティング設定]ボタンをクリックして下さい。




  3. [アドレス変換情報]欄の中の、[IPマスカレードテーブル]ボタンをクリックして下さい。




  4. 「IPマスカレードテーブルの設定」画面が開きます。

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テーブル情報の登録/編集/削除 へ進んで下さい。



 

専用線IP接続の場合

以下の手順で「IPマスカレードテーブルの設定」画面を開いて下さい。

  ※ 専用線IP接続の設定画面を開く手順が分からない場合は こちら を参照して下さい。 (WWWブラウザの別ウィンドウが開きます。)
  1. 「専用線IP接続の設定」画面を開いて下さい。




  2. [アドレス変換情報]欄の中の、[IPマスカレードテーブル]ボタンをクリックして下さい。




  3. 「IPマスカレードテーブルの設定」画面が開きます。

11-2 テーブル情報の設定 へ戻る


テーブル情報の登録/編集/削除 へ進んで下さい。




  テーブル情報の登録/編集/削除

テーブル情報の登録/編集/削除の手順について説明します。

IPマスカレードテーブルの設定を行うにあたって

  IPマスカレードテーブルの設定を行うにあたって、使用するソフトウェア(ネットワーク対戦ゲーム等)の以下の情報が必要となります。
使用するプロトコル TCPプロトコルかUDPプロトコルか等
ポート番号 プロトコルの使用するポート番号xxxx等
詳しくは、使用するソフトウェアのマニュアル等を参照して下さい。
  TCP、UDP、ICMP以外のプロトコルを使用するソフトウェアは、IPマスカレードテーブルを設定しても動作しません。
  IPマスカレードテーブルの設定が必要なソフトウェアによっては、LAN内の複数台のパソコンで同時使用ができないものがあります。
あらかじめご了承下さい。


以下の各項目を参照して下さい。

  テーブル情報の新規登録
  テーブル登録情報の編集(修正)
  テーブル登録情報の削除

登録可能なテーブル情報数は、最大32個です。
IPマスカレードテーブルは、シリアルポートごとに共通となります。
例えば、1つのシリアルポートでダイヤルアップIP接続を切り替えて使用する場合、ISP・端末型とRASクライアントは共通のIPマスカレードテーブルを使用します。

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テーブル情報の新規登録

以下の手順でIPマスカレードテーブルの登録を行って下さい。
  1. 対象とするプロトコルの設定を行います。



    [▼]をクリックし、候補の中から選択して下さい。

    TCP or UDP TCPプロトコルとUDPプロトコルを対象とします。
    TCP TCPプロトコルを対象とします。
    UDP UDPプロトコルを対象とします。
    ICMP ICMPプロトコルを対象とします。


  2. 先頭ポート番号と終了ポート番号の設定を行います。



    それぞれの入力欄に、[プロトコル]欄で選択したプロトコルのポート番号を半角英数字で入力して下さい。

    1つのポート番号のみを指定する場合、[終了ポート番号]欄は空欄のままでかまいません。

     ※1: ウェルノウンポートについては、プロトコル名またはサービス名での入力も可能です。
    NetGenesisが対応しているウェルノウンポートについては、「ウェルノウンポートキーワード一覧」のリンクをクリックし、「ウェルノウンポート キーワード一覧」画面を参照して下さい。(NetGenesisの設定画面と別のウィンドウが開きます。「ウェルノウンポートキーワード一覧」画面は、コピーが可能です。)

     ※2: [プロトコル]欄で[ICMP]を選択した場合、ポート番号の設定は不要です。


  3. 変換IPアドレスの設定を行います。



    [変換IPアドレス]欄に、LAN内のルーティング先パソコンのIPアドレスを半角英数字で入力して下さい。

    例えば、LAN内のパソコンでネットワーク対戦ゲームを行う場合や、WWWサーバーを運用する場合、そのパソコンのIPアドレスを入力します。

    [変換IPアドレス]欄にIPアドレスを指定する場合、DHCPサーバーから付与されないIPアドレスを指定して下さい。
    DHCPサーバーから付与されるIPアドレスを指定した場合、LAN内のパソコンの起動順番によって各パソコンのIPアドレスが変わりますので、特定のパソコンを指定することができません。
    実際に設定する際は、既存のLAN等に合わせて設定して下さい。


  4. 全ての設定が完了しましたら、[追加]ボタンをクリックします。
    (登録リストの順番が、そのまま優先順位になります。)

    その際、3通りの追加方法があります。

      はじめてIPマスカレードテーブルを登録する場合
     → 「1」に登録されます。



      既存の登録情報を選択せずに[追加]ボタンをクリックした場合
     → 既存の登録情報の一番最後に登録されます。



      既存の登録情報を選択して[追加]ボタンをクリックした場合
     → 選択した場所に登録されます。
    既存の登録情報は1つ下にずれます。




以上でIPマスカレードテーブルの登録は完了です。

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テーブル登録情報の編集(修正)

登録済みのIPマスカレードテーブル情報を編集(修正)する方法は、以下の2通りがあります。

  [切り取り編集]ボタンをクリックする方法
  [コピー編集]ボタンをクリックする方法

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[切り取り編集]ボタンをクリックする方法
[切り取り編集]ボタンをクリックして、テーブル情報を編集(修正)する方法について説明します。
編集するテーブル情報を選択して[切り取り編集]ボタンをクリックすると、選択したテーブル情報がリストから削除され、設定欄に表示されます。



編集(修正)が終わりましたら、[追加]ボタンをクリックして下さい。
[追加]ボタンについては こちら を参照して下さい。
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[コピー編集]ボタンをクリックする方法
[コピー編集]ボタンをクリックして、テーブル情報を編集(修正)する方法について説明します。
編集するテーブル情報を選択して[コピー編集]ボタンをクリックすると、選択したテーブル情報がリストに残ったまま、設定欄に表示されます。



修正が終わりましたら、[追加]ボタンをクリックして下さい。
[追加]ボタンについては こちら を参照して下さい。
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テーブル登録情報の削除

登録済みのテーブル情報を削除したい場合、削除するテーブル情報を選択して[削除]ボタンをクリックして下さい。

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