12-1.DHCPサーバー設定

NetGenesisのDHCPサーバーの設定について説明します。

DHCPサーバーはNetGenesisに接続されている(LAN内の)各パソコン等へ、自動的にTCP/IPの設定(IPアドレスやゲートウェイ、DNS情報等)を行う機能です。

本機能を使用することにより、各パソコンのTCP/IP関係の設定が簡単にできるようになります。

具体的にはNetGenesisの設定のみを行えば、TCP/IPの設定が完了となります。
(各パソコンのTCP/IP設定は、IPアドレス等の情報を「DHCPサーバーから自動取得する設定」にする必要があります。)



NetGenesisは「DHCPサーバー機能を使用する」が工場出荷値です。
(最大253台のパソコン等へネットワークの設定を行うことができます。)


はじめに

  初めてLANを構築する場合、NetGenesisのDHCPサーバーの設定を変更する必要はありません。
(工場出荷値のままで使用して下さい。)

  LAN内に他のDHCPサーバーが存在する場合、以下のどちらかの対処を行って下さい。
 
  既存のDHCPサーバーを使用する場合
 → NetGenesisのDHCPサーバーを無効(使用しない)に設定して下さい。
  こちら を参照してNetGenesisの設定を変更して下さい。)
 
  NetGenesisのDHCPサーバーを使用する場合
 → 既存のDHCPサーバーを無効(使用しない)に設定して下さい。
  (既存のDHCPサーバーの設定については、DHCPサーバーやオペレーティングシステムのマニュアル等を参照して下さい。)

  NetGenesisのアンナンバード(unnumbered)機能を使用し、かつDHCPサーバーを使用する場合、以下の設定変更が必要です。
  (DHCPサーバーを使用しない場合、こちら を参照してNetGenesisの設定を変更して下さい。)
 
  先頭IPアドレス/サブネット
 → ISPから取得した固定グローバルIPアドレス/サブネットへ変更します。
(NetGenesisのLANポートに設定した固定グローバルIPアドレスを考慮する必要があります。)
 
  付与IPアドレス数
 → ISPから取得した固定グローバルIPアドレス数以下へ変更します。
 
  ゲートウェイ
 → NetGenesisのLANポートに設定した固定グローバルIPアドレスへ変更します。
  設定例については アンナンバード(unnumbered)使用時のDHCPサーバー設定例 を参照して下さい。


DHCPサーバーの設定を変更する場合は、以下の手順で行って下さい。
  1. 設定画面のメニューの「LANポートの設定」の中の、[DHCPサーバー設定]をクリックして下さい。



  2. DHCPサーバーを使用しない場合
     → [DHCPサーバー機能を使用する]のチェックを外して、画面の下の[設定]ボタンをクリックして下さい。
      8へ進んで下さい。)
    DHCPサーバーを使用する場合
     → [DHCPサーバー機能を使用する]にチェックが入っていることを確認して下さい。
     
     
     チェック!
     ・ 初めてLANを構築する場合、DHCPサーバーの各設定は工場出荷値のままで使用して下さい。
     ・ DHCPサーバーの設定を変更する場合は、既存のLANにあわせて各設定を行って下さい。
    詳しくはLAN管理者等へ相談して下さい。

    以降、設定画面の上から順番に説明します。

  3. LAN内のパソコンへ付与するIPアドレスの設定を行います。

    以下の各設定を行って下さい。

      先頭IPアドレス/サブネット
    LAN内のパソコン等へ付与する先頭のIPアドレス/サブネットを入力して下さい。
    (LAN内のパソコン等には、ここで入力した値から順番にIPアドレス/サブネットが付与されます。)
    NetGenesisのLANポートIPアドレスを別ネットワークへ変更した場合、
    (例.192.168.0.1/24 → 192.168.1.1/24)
    NetGenesisのLANポートIPアドレスと同一ネットワークへ変更して下さい。
     → NetGenesisのLANポートIPアドレスが「192.168.1.1/24」の場合、先頭IPアドレス/サブネットを「192.168.1.2/24」へ変更する等。
      付与アドレス数
    [先頭IPアドレス/サブネット]から順番に付与するIPアドレスの個数を入力して下さい。
     
     ※ サブネットが「xxx.xxx.xxx.xxx」の形式で指定された場合、付録・IPアドレス範囲(IPアドレス/サブネット) 早見表 を参考にして下さい。
      (WWWブラウザの別ウィンドウが開きます。)

    工場出荷値では「192.168.0.2」から「192.168.0.254」まで(「192.168.0.2」から253個・サブネットは「/24」)のIPアドレスを、LAN内の各パソコン等へ自動的に付与する設定になっています。

    "先頭IPアドレス/サブネット" と "付与IPアドレス"
    に関する注意
      "先頭IPアドレス/サブネット" や "付与IPアドレス数" を変更する場合、設定内容によっては通信不能なパソコンが発生しますので注意して下さい。
      (サブネット値を考慮せず、単純に数値を増加して付与します。)
      詳しくは こちら の注意事項を参照して下さい。
    (WWWブラウザの別ウィンドウが開きます。)

      DHCPサーバーで付与するIPアドレスは、他のパソコン等(※)に設定されているIPアドレスと重複しないように設定して下さい。
     
     ※ 「他のパソコン等」とはDHCPサーバーからIPアドレス等を自動取得していない(IPアドレスを手動で直接設定した)パソコン等のことです。
      詳しくは こちら の注意事項を参照して下さい。
    (WWWブラウザの別ウィンドウが開きます。)

  4. ゲートウェイ(NetGenesisのLAN外と通信する際の経由先)の設定を行います。

      工場出荷値ではNetGenesisのLANポートIPアドレス「192.168.0.1」(サブネットは「/24」)が設定されています。NetGenesisのLANポートIPアドレスを変更した場合、変更したIPアドレスを入力して下さい。
      他のルータをゲートウェイとする場合、そのルータのIPアドレスを入力して下さい。

  5. DNSサーバーのIPアドレスの設定を行います。

    "WAN側から取得したDNS情報を優先する"
    のチェックについて
    以降の「DNSサーバー」「ドメイン名」「リース期限」の3項目は、WANポートの「DHCPクライアント機能」または「PPPoEクライアント機能」によって、DHCPサーバーやPPPoEサーバーから自動取得した情報を、LAN内の各パソコン等へ付与することができます。
     イメージ図

      ISP側がDHCPサーバーによってこれらの情報を付与している場合(DHCPクライアント機能を使用する場合)、「DNS情報」・「ドメイン名」・「リース期限」にチェックを入れることにより、ISP(DHCPサーバー)から取得した情報をLAN内の各パソコン等へ付与することができます。

      フレッツ・ADSLやBフレッツ等、PPPoEクライアント機能を使用する場合、「WAN側から取得したDNS情報を優先する」にチェックを入れることにより、PPPoEサーバーから取得した情報をLAN内のパソコン等へ付与することができます。
      (DNSサーバーのIPアドレスをPPPoEサーバーが付与している場合のみ。)
     
     ※ 「WAN側から取得したドメイン名を優先する」「WAN側から取得したリース期限を優先する」のチェックは無効です。
      また、PPPoEマルチセッション機能を使用する場合、DNS情報を使用するPPPoEセッションを選択することができます。
     
      なお、この設定を行う場合は、以下のことに注意して下さい。
     
     例) PPPoE セッション1をISP接続、PPPoE セッション2をフレッツ・スクウェア接続に設定したとき
     
    「WAN側から取得したDNS情報を優先する」にチェックを入れ、「PPPoE接続時は[PPPoE セッション1]を使用する」に設定したとき)
     
     → IPアドレス自動取得のパソコンは、フレッツス・クウェアへ接続できない場合があります。
     
     理由: NetGenesisがISP・PPPoE セッション1へ接続しているときにIPアドレス自動取得のパソコンが起動した場合、パソコンがISPのDNS情報を自動取得するため。
     
      PPPoEマルチセッション機能を使用し、ISPとフレッツ・スクウェアへ同時に接続したい場合は、「WAN側から取得したDNS情報を優先する」のチェックを外し、「プライマリDNS」にNetGenesisのLANポートIPアドレス(工場出荷値:192.168.0.1)を設定して下さい。

      ISPから(グローバル)IPアドレスやDNSサーバー等の情報が指定されている場合(ISPから自動取得できない場合)、またはLAN内のDNSサーバーのIPアドレスを設定する場合、それぞれのチェックを外して下さい。
      詳しくは、契約しているISP等から提供された、インターネットへ接続するための資料等を参照して下さい。
     
    WANポートのDHCPクライアント機能、またはPPPoEクライアント機能で取得した情報を優先させる場合、優先させる項目にチェックを入れて下さい。

      プライマリDNS
    契約しているISP等のDNSサーバーのIPアドレス、またはNetGenesisのLANポートIPアドレスを入力して下さい。
    工場出荷値ではNetGenesisのLANポートIPアドレス「192.168.0.1」が設定されています。
     ※1 NetGenesisのLANポートIPアドレスを入力することを推奨します。
        NetGenesisのLANポートIPアドレスを入力することにより、NetGenesisのProxyDNS機能やEasyDNS機能を使用することができます。
        (NetGenesisのProxyDNS機能、SNTPサーバー機能、EasyDNS機能を使用する場合、[DNSサーバー]、[ドメイン名]、[リース期限]のチェックを外して下さい。)
        NetGenesisのLANポートIPアドレスを入力しない場合は、ISPやLAN内等のDNSサーバーのIPアドレスを入力して下さい。
     ※2 LAN内にDNSサーバーがある場合、そのDNSサーバーのIPアドレスを入力して下さい。
        ([DNSサーバー]、[ドメイン名]、[リース期限]のチェックは外して下さい。)
      セカンダリDNS〜フォースDNS
    契約しているISP等に、セカンダリDNSサーバー〜フォースDNSサーバーがある場合に入力して下さい。
    (特に指定がない場合、空欄のままでかまいません。)
     

  6. ドメイン名の設定を行います。

    ISP等から指定されたドメイン名を入力して下さい。

    (特に指定がない場合、空欄のままでもかまいません。半角文字に換算して最大62文字まで入力できます。)


     メ モ 
    「WAN側から取得したドメイン名を優先する」のチェックボックスについては、こちら を参照して下さい。

  7. リース期限の設定を行います。

    LAN内のパソコン等へ付与する、TCP/IP設定(本画面の設定)の貸し出し時間を半角数字で入力して下さい。



     ※「00:15:00」(15分)以下の時間は設定できません。
     メ モ 
    「WAN側から取得したリース期限を優先する」のチェックボックスについては、こちら を参照して下さい。

  8. 設定が完了しましたら、[設定]ボタンをクリックして下さい。


以上でDHCPサーバー設定は完了です。

 
 
全ての設定が完了した場合は、
左のメニューの   設定の更新   をクリックして下さい。
  "設定の更新" と "NetGenesisの再起動" を行って下さい。
  詳しくは 3-4.設定の終了(更新・再起動) を参照して下さい。
  引き続き設定を行う場合は、左のメニューをクリックし、必要な設定を行って下さい。
 
 チェック!
DHCPサーバー設定を変更した場合、NetGenesisの設定の更新・再起動後に各パソコンを再起動して下さい。
 
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アンナンバード(unnumbered)使用時のDHCPサーバー設定例

以下の環境を例に説明します。

例)Bフレッツ 固定グローバルIPアドレス:8個


 ※1: ISPから取得した固定グローバルIPアドレスが「xxx.xxx.xxx.104〜xxx.xxx.xxx.111」(xxx.xxx.xxx.104/29)の例です。
 ※2: 固定グローバルIPアドレスのうち、
  先頭(ネットワークアドレス:xxx.xxx.xxx.104)と
  最後(ブロードキャストアドレス:xxx.xxx.xxx.111)は
NetGenesisのLANポート及び各パソコンでは使用できません。
(DHCPサーバーが付与しないように設定します。)

以下の手順で設定を行って下さい。
  1. 設定画面のメニューの「LANポートの設定」の中の、[DHCPサーバー設定]をクリックして下さい。



    以降、設定画面の上から順番に説明します。

  2. LAN内のパソコンへ付与するIPアドレスの設定を行います。

    以下の各設定を行って下さい。

      先頭IPアドレス/サブネット
    LAN内のパソコン等へ付与する先頭の固定グローバルIPアドレス/サブネットを入力して下さい。
    この例の場合、NetGenesisのLANポートIPアドレスの「次のIPアドレス」から付与するように設定しています。
     ・NetGenesisのLANポートIPアドレス :xxx.xxx.xxx.105
     ・先頭IPアドレス/サブネット :xxx.xxx.xxx.106/29
     
    NetGenesisのアンナンバード(unnumbered)機能を使用するとき
    設定可能なサブネットマスクは以下の通りです。
     ・xxx.xxx.xxx.xxx/30 (255.255.255.252 IPアドレス数:4個)
     ・xxx.xxx.xxx.xxx/29 (255.255.255.248 IPアドレス数:8個)
     ・xxx.xxx.xxx.xxx/28 (255.255.255.240 IPアドレス数:16個)
      付与アドレス数
    [先頭IPアドレス]から順番に付与するIPアドレスの個数を入力して下さい。
    固定グローバルIPアドレス数から3を引いた数以下に設定します。
    (例えば、固定グローバルIPアドレスが8個の場合、5以下に設定します。)
    この例の場合、固定グローバルIPアドレス数「8」から先頭(ネットワークアドレス)と最後(ブロードキャストアドレス)、NetGenesisのLANポートIPアドレスを引いた「5」を設定しています。
     
     
     ※ サブネットが「xxx.xxx.xxx.xxx」の形式で指定された場合、付録・IPアドレス範囲(IPアドレス/サブネット) 早見表 を参考にして下さい。
      (WWWブラウザの別ウィンドウが開きます。)
     
  3. ゲートウェイ(NetGenesisのLAN外と通信する際の経由先)の設定を行います。

    NetGenesisのLANポートIPアドレスを入力して下さい。



  4. DNSサーバーのIPアドレスの設定を行います。

      プライマリDNS
    契約しているISP等のDNSサーバーのIPアドレス、またはNetGenesisのLANポートIPアドレスを入力して下さい。
      セカンダリDNS〜フォースDNS
    契約しているISP等に、セカンダリDNSサーバー〜フォースDNSサーバーがある場合に入力して下さい。
    (特に指定がない場合、空欄のままでかまいません。)
     
    この例の場合、NetGenesisのProxyDNS機能を使用するため、[プライマリDNS]にNetGenesisのLANポートIPアドレスを設定しています。
    (「WAN側から取得したDNS情報を優先する」のチェックも外しています。)
     メ モ 
    「WAN側から取得したDNS情報を優先する」のチェックボックスについては、こちら を参照して下さい。
     
  5. ドメイン名の設定を行います。

    ISP等から指定されたドメイン名を入力して下さい。

    (特に指定がない場合、空欄のままでもかまいません。半角文字に換算して最大62文字まで入力できます。)


    この例はBフレッツ接続(PPPoEクライアント機能を使用)のため、「WAN側から取得したドメイン名を優先する」のチェックを外しています。
     メ モ 
    「WAN側から取得したドメイン名を優先する」のチェックボックスについては、こちら を参照して下さい。
     
  6. リース期限の設定を行います。

    LAN内のパソコン等へ付与する、TCP/IP設定(本画面の設定)の貸し出し時間を半角数字で入力して下さい。



     ※「00:15:00」(15分)以下の時間は設定できません。
    この例はBフレッツ接続(PPPoEクライアント機能を使用)のため、「WAN側から取得したリース期限を優先する」のチェックを外しています。
     メ モ 
    「WAN側から取得したリース期限を優先する」のチェックボックスについては、こちら を参照して下さい。
 

設定が完了しましたら、[設定]ボタンをクリックして下さい。



以上でDHCPサーバー設定は完了です。

 
 
全ての設定が完了した場合は、
左のメニューの   設定の更新   をクリックして下さい。
  "設定の更新" と "NetGenesisの再起動" を行って下さい。
  詳しくは 3-4.設定の終了(更新・再起動) を参照して下さい。
  引き続き設定を行う場合は、左のメニューをクリックし、必要な設定を行って下さい。
 
 チェック!
DHCPサーバー設定を変更した場合、NetGenesisの設定の更新・再起動後に各パソコンを再起動して下さい。
 
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