13-2.速度制限設定
各ポートの送受信速度に制限を設けるための設定(レートリミット)について説明します。
(QoS設定と併用することにより、さらに細かな設定が可能となります。)
環境例)
上記環境例の「速度制限設定」画面については こちら を参照して下さい。
  (「QoS設定」の "ポートベース優先度"を併用しています。)
WANポート帯域制限機能と併用する場合の注意
WANポートの帯域制限機能とHUBポートの速度制限機能を併用する場合、HUBポートの送信(HUB←端末)速度の設定値に注意して下さい。
 

 端末−
各ポートの位置関係(略図)
HUBポート
(L1〜L4)
ルータポート
(LANポート)
<ルータ処理> WANポート
≪速度制限≫   ≪帯域制限≫  

−インターネット
    −−−−−−−−−−<パケットの方向>−−−−−−−−−−>
 
WANポート帯域制限の処理は、上記の「ルータ処理」の部分で行われます。
端末側から送信されたパケットは、最初にHUBポートで受信・処理されますので、
 
 "HUBポートの送信速度の設定値 < WANポートの帯域制限設定値"
 
の場合、HUBポートの送信速度の設定値が上限速度となります。
WANポートの帯域制限設定については 15-1.WANポート帯域制限の設定 を参照して下さい。
 
【 設定画面と設定項目 】
メニューの「HUBポートの設定」の中の[速度制限設定]をクリックして下さい。
「速度制限設定」画面が開きます。
 
以降、各設定項目毎に説明します。

  [速度制限機能を使用する]
  速度制限機能を使用する場合、チェックを入れて下さい。
 

  速度制限設定を行う対象ポート
  (受信速度の設定 ・ 送信速度の設定)
 
   L1〜L4 HUBの各ポートです。
   ルータ NetGenesis内部のLANポートです。
      各ポートの(NetGenesis内部の)位置関係は以下のようになっています。
     

 端末−
各ポートの位置関係(略図)
HUBポート
(L1〜L4)
ルータポート
(LANポート)
<ルータ処理> WANポート

−インターネット
      例えば、NetGenesisのLAN内(HUBポート側)からインターネット接続を行う場合、L1〜L4からルータポート(LANポート)を経由し、内部でルータ処理が行われた後にWANポートへ出力されます。
 

  [優先度有効]
  (受信速度の設定 ・ 送信速度の設定)
  13-1.QoS設定 で設定した優先度を使用する際にチェックを入れて下さい。
 
   《 受信速度の[優先度有効]にチェックを入れた場合 》
  各ポートの優先度は、QoS設定 の「ルータ」ポートの優先度になります。
  (QoS設定 の「L1〜L4」ポートの優先度は適用されません。)
 
   《 送信速度の[優先度有効]にチェックを入れた場合 》
  各ポートの優先度は、QoS設定 で選択した各ポートの優先度になります。
 
 
 
 メ モ 
[優先度有効]にチェックを入れない場合、"優先度・低" に設定した速度になります。
[優先度有効]についての補足情報 を参照して下さい。

  [速度有効]と速度入力欄
  (受信速度の設定 ・ 送信速度の設定)
  [速度有効]にチェックを入れることにより、右横の速度入力欄に入力した上限速度が有効になります。
 
  * [速度有効]のチェックを入れ忘れると「上限速度が無い状態」になります。
(速度はその時の通信状況によって異なります。)
 
 
 チェック!
「ルータ」ポートの速度を100Mbps(最大速度)に設定しておくことを推奨します。
 
 メ モ 
"優先度・高" と "優先度・低" の両方の[速度有効]にチェックを入れた場合、[優先度有効]のチェックによって、"優先度・高" と "優先度・低" のどちらの上限速度を使用するか決まります。
[優先度有効]についての補足情報 を参照して下さい。

  [ポーズ送信]
  (送信速度の設定 ・ L1〜L4ポート)
  [ポーズ送信]にチェックを入れると、(全二重通信時に)送信端末側にポーズ(PAUSE)コマンドを送信するようになります。
  ポーズ(PAUSE)コマンドによって送信端末側からHUB側へのデータ送信を一時的に停止させることにより、送信速度を制限し、かつパケットロスやデータ再送等を防ぎます。
 
 
 メ モ 
送信端末側のLANカード(アダプタ)が IEEE802.3x フロー制御に対応し、かつLANカード(アダプタ)のドライバ側で IEEE802.3x フロー制御が有効に設定されている必要があります。

参考:QoS設定・速度制限設定例
 
−  QoS設定のと速度制限設定について
("帯域保証" と "速度設定")
 −
QoS設定と速度制限設定の両方を行った場合、遅い方が優先されます。
 * 以下の例の速度はあくまで「目安」(参考)程度としてお考え下さい。
 例) 約60Mbps程度の速度が出る環境において、QoS設定と速度制限設定を行う。
  −QoS設定−
   QoS機能を使用する:チェックあり
   帯域保証:2:1
   優先度有効ポート:L1〜L4、ルータ全てチェックあり
   ポートベース優先度を設定する:チェックあり
    優先度・高:L1、ルータ
    優先度・低:L2〜L4
 
   → 上記のQoS設定を行い、L1とL2から同時にインターネットへパケットを送信した場合、L1(優先度・高)は約30〜40Mbps、L2(優先度・低)は約10〜20Mbps程度となります。
 
  速度制限設定−
   速度制限機能を使用する:チェックあり
   《受信速度の設定》
   L1 優先度有効:チェックあり 優先度・高 速度有効:チェックあり 速度:20Mbps
   L2 優先度有効:チェックあり 優先度・高 速度有効:チェックあり 速度:5Mbps
   L3 優先度有効:チェックあり 優先度・高 速度有効:チェックあり 速度:5Mbps
   L3 優先度有効:チェックあり 優先度・高 速度有効:チェックあり 速度:5Mbps
   ルータ 優先度有効:チェックあり 優先度・高 速度有効:チェックあり 速度:20Mbps
   《送信速度の設定》
   L1 優先度有効:チェックあり 優先度・高 ポーズ送信:チェックあり 速度有効:チェックあり 速度:20Mbps
   L2 優先度有効:チェックあり 優先度・低 ポーズ送信:チェックあり 速度有効:チェックあり 速度:5Mbps
   L3 優先度有効:チェックあり 優先度・低 ポーズ送信:チェックあり 速度有効:チェックあり 速度:5Mbps
   L3 優先度有効:チェックあり 優先度・低 ポーズ送信:チェックあり 速度有効:チェックあり 速度:5Mbps
   ルータ 優先度有効:チェックあり 優先度・高 速度有効:チェックあり 速度:20Mbps
 
   → QoS設定に加え、上記のように速度制限設定を行った場合、L1の上限速度は約20Mbps、L2〜L4の上限速度は約5Mbpsとなります。
   〔速度制限設定が優先=遅い方が優先〕

設定が完了した後、[設定]ボタンをクリックして下さい。
 
全ての設定が完了した場合は、
左のメニューの   設定の更新   をクリックして下さい。
  "設定の更新" と "NetGenesisの再起動" を行って下さい。
  詳しくは 3-4.設定の終了(更新・再起動) を参照して下さい。
  (NetGenesisの再起動中を行うと(NetGenesisの)HUBがリセットされ、一度リンクが切れます。)
  引き続き設定を行う場合は、左のメニューをクリックし、必要な設定を行って下さい。

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