3つの異なるセグメントのLANを接続する
NetGenesis GigaLink2000の2つのWANポートを利用することにより、1台で3つの異なるセグメントのLANを接続することができます。

以下の環境を例に設定方法を説明します。


設定内容・目的
・WANポート1をローカルルータ接続で設定してLAN2(192.168.2.0/24のネットワーク)と接続する。
・WANポート2をローカルルータ接続で設定してLAN3(192.168.3.0/24のネットワーク)と接続する。
・LAN1-LAN2-LAN3間を相互接続する。
・LAN1にインターネット接続用ルーター(192.168.0.254)を設置して、インターネットへ接続する。
・LAN2とLAN3は、LAN1に設置されたインターネット接続用ルーター(192.168.0.254)を経由してインターネットへ接続する。

本設定例での注意事項
NetGenesisのDHCPサーバ機能はWAN側では動作しません。
LAN2とLAN3では別途DHCPサーバーを用意するか、端末側でTCP/IP情報を固定設定する必要があります。
詳しくは、補足1:LAN2、LAN3に設置する端末のTCP/IP設定について を参照して下さい。
LAN2とLAN3はそれぞれNetGenesis GigaLink2000のWANポート1とWANポート2に接続するため、複数の端末を接続する場合は別途HUBを用意する必要があります。

設定手順は以下の4ステップになります。
 ステップ1:WANポート1のローカルルータ接続設定を行う
 ステップ2:WANポート2のローカルルータ接続設定を行う
 ステップ3:スタティックルーティング設定を行う
 ステップ4:DHCPサーバー設定を変更する
 補足1:LAN2、LAN3に設置する端末のTCP/IP設定について
 補足2:LAN1-LAN2-LAN3間でWindowsファイル共有を行う場合
 補足3:インターネット接続用ルーターのスタティックルーティング設定について
 
ステップ1: WANポート1のローカルルータ接続設定を行う
WANポート1にLAN2と接続するためのローカルルータ接続設定を行います。
  1.  1. WWWブラウザを起動し、アドレス入力欄にNetGenesisのLANポートIPアドレス(工場出荷値:192.168.0.1)を入力して、Enterキーを押して下さい。
     

     2. ユーザー認証画面が表示されますので、ユーザー名、パスワード(工場出荷値:ユーザー名「admin」、パスワード無し)を入力して「OK」ボタンをクリックして下さい。
    「NetGenesisの設定」画面(トップ画面)が表示されます。
     

     3. 「WANポートの設定」から「WANポート1 動作モード・帯域制限設定」をクリックして下さい。
     

     4. 「IPアドレス固定」枠の中の「ローカルルータ」を選択して、画面下の[詳細設定]ボタンをクリックして下さい。
     

     5. WANポート1の「ローカルルータ設定」画面が表示されますので、 以下の内容を設定して下さい。
    IPアドレス/サブネット 192.168.2.1/24
    デフォルトゲートウェイ 空欄
    プライマリDNS〜フォースDNS 空欄
    「WANポート1のMTU/MRUの設定」は必要に応じて設定して下さい。
    「WANポート1のMTU/MRUの設定」については、ユーザーズマニュアルの「WANポートのMTU/MRUの設定」を参考にして下さい。
     

     6. 設定が終わりましたら、[設定]ボタン(画面下)をクリックして下さい。
     

以上で「ステップ1:WANポート1のローカルルータ接続設定を行う」は完了です。
ステップ2:WANポート2のローカルルータ接続設定を行う へ進んで下さい。
 
ステップ2: WANポート2のローカルルータ接続設定を行う
WANポート1にLAN3と接続するためのローカルルータ接続設定を行います。
  1.  1. 「WANポートの設定」から「WANポート2 動作モード設定」をクリックして下さい。
     

     2. 「IPアドレス固定」枠の中の「ローカルルータ」を選択して、画面下の[詳細設定]ボタンをクリックして下さい。
     

     3. WANポート2の「ローカルルータ設定」画面が表示されますので、 以下の内容を設定して下さい。
    IPアドレス/サブネット 192.168.3.1/24
    デフォルトゲートウェイ 空欄
    プライマリDNS〜フォースDNS 空欄
    「WANポート2のMTU/MRUの設定」は必要に応じて設定して下さい。
    「WANポート2のMTU/MRUの設定」については、ユーザーズマニュアルの「WANポートのMTU/MRUの設定」を参考にして下さい。
     

     4. 設定が終わりましたら、[設定]ボタン(画面下)をクリックして下さい。
     

以上で「ステップ2:WANポート2のローカルルータ接続設定を行う」は完了です。
ステップ3:スタティックルーティング設定を行う へ進んで下さい。
 
ステップ3: スタティックルーティング設定を行う
スタティックルーティング設定を行います。

LAN1に設置されたインターネット接続用ルーター(192.168.0.254)へのルーティング情報を設定します。

  1.  1. 「ルーティングの設定」から「スタティックルーティング設定」をクリックして下さい。
     

     2. 以下のポートの「デフォルトゲートウェイに設定する」のチェックを外して下さい。
     ・PPPoEポート1(セッション1)をデフォルトゲートウェイに設定する
     ・PPPoEポート2(セッション2)をデフォルトゲートウェイに設定する
     ・PPPoEポート3(セッション3)をデフォルトゲートウェイに設定する
     ・PPPoEポート4(セッション4)をデフォルトゲートウェイに設定する
     ・WANポート1をデフォルトゲートウェイに設定する
     ・WANポート2をデフォルトゲートウェイに設定する
     

     3. 「LANポート」欄の 「LAN上のデフォルトゲートウェイを使用する」にチェックを入れ、ゲートウェイ欄に「192.168.0.254」(インターネット接続用ルーターのIPアドレス)を入力して下さい。
    メトリックは「1」のままにして下さい。
     

     4. 設定が終わりましたら、[設定]ボタン(画面下)をクリックして下さい。
     
 チェック!
インターネット接続用ルーター(192.168.0.254)にもスタティックルーティング設定が必要です。
補足3:インターネット接続用ルーターのスタティックルーティング設定について を参照して下さい。

以上で「ステップ3:スタティックルーティング設定を行う」は完了です。
ステップ4:DHCPサーバー設定を変更する へ進んで下さい。
 
ステップ4: DHCPサーバー設定を変更する
NetGenesis GigaLink2000のDHCPサーバー機能を使用する場合の設定変更について説明します。
  1.  1. 「LANポートの設定」から「DHCPサーバー設定」をクリックして下さい。
       

     2. 「ゲートウェイ」と「プライマリDNS」を「192.168.0.254」(インターネット接続用ルーターのIPアドレス)に変更して下さい。
    (NetGenesis GigaLink2000のDHCPサーバー機能を使用しない場合は、「DHCPサーバー機能を使用する」のチェックを外して下さい。)
     

     3. 設定が終わりましたら、[設定]ボタン(画面下)をクリックして下さい。
     

以上で全ての設定は完了です。
左のメニューの  設定の更新  をクリックして下さい。
"設定の更新" と "NetGenesisの再起動" を行って下さい。
 
補足1: LAN2、LAN3に設置する端末のTCP/IP設定について
本設定例の場合、LAN2、LAN3に設置する端末のTCP/IP設定は以下のように設定して下さい。
 チェック!
NetGenesisのDHCPサーバ機能はWAN側では動作しません。
LAN2とLAN3では別途DHCPサーバーを用意するか、端末側でTCP/IP情報を固定設定する必要があります。
別途DHCPサーバーを用意する場合は、下記のTCP/IP情報が付与されるようにDHCPサーバーの設定を行って下さい。
−LAN2に設置する端末−
IPアドレス サブネットマスク ゲートウェイ ネームサーバー
(DNS)
備 考
192.168.2.2
 〜192.168.2.254
255.255.255.0

192.168.2.1

192.168.0.254  ・ゲートウェイはWANポート1に設定したIPアドレスを指定して下さい。
 ・ネームサーバーはLAN1に設置されたインターネット接続用ルーターのIPアドレスを指定して下さい。
−LAN3に設置する端末−
IPアドレス サブネットマスク ゲートウェイ ネームサーバー
(DNS)
備 考
192.168.3.2
 〜192.168.3.254
255.255.255.0

192.168.3.1

192.168.0.254  ・ゲートウェイはWANポート2に設定したIPアドレスを指定して下さい。
 ・ネームサーバーはLAN1に設置されたインターネット接続用ルーターのIPアドレスを指定して下さい。
 
補足2: LAN1-LAN2-LAN3間でWindowsファイル共有を行う場合
LAN1-LAN2-LAN3間でWindowsファイル共有を行う場合は、NetGenesis GigaLink2000に工場出荷時に設定されているファイアウォール設定(以下の4つの遮断テーブル)を削除して下さい。
 ・NetBIOS on TCP/IP(TCPプロトコル)を遮断
 ・NetBIOS on TCP/IP(UDPプロトコル)を遮断
 ・Microsoft-DS(TCPプロトコル) を遮断
 ・Microsoft-DS(UDPプロトコル) を遮断
 
補足3: インターネット接続用ルーターのスタティックルーティング設定について
本設定例の場合、インターネット接続用ルーター(192.168.0.254)にもスタティックルーティング設定が必要です。
以下のルーティング情報をインターネット接続用ルーターのLANポートに設定して下さい。
−LAN2宛ての通信に関するルーティング情報−
ネットワークアドレス サブネットマスク ゲートウェイ 説 明
192.168.2.0 255.255.255.0(/24)

192.168.0.1

 192.168.2.0/24宛ての通信を、192.168.0.1(NetGenesis GigaLink2000)へルーティングします。
−LAN3宛ての通信に関するルーティング情報−
ネットワークアドレス サブネットマスク ゲートウェイ 説 明
192.168.3.0 255.255.255.0(/24)

192.168.0.1

 192.168.3.0/24宛ての通信を、192.168.0.1(NetGenesis GigaLink2000)へルーティングします。
【インターネット接続用ルーターがNetGenesisの場合の例】

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