8-1-1 LANポート

LANポートのスタティックルーティング設定について説明します。
 
NetGenesisのLANポートと同一LAN内に他のルータやゲートウェイが存在しない場合、本設定は不要です。

  スタティックルーティングの設定方法について
  以下の2種類の設定方法があります。
 
  LANポートをデフォルトゲートウェイに設定する
  NetGenesisのLANポートと異なるネットワークアドレス宛のTCP/IPパケットを、全てゲートウェイに指定したIPアドレス(他のルータ等)宛に送ります。(※)
 
 ※ 「LANポートをデフォルトゲートウェイに設定する」設定は、以下に該当する場合に動作します。
 
  WANポートの動作モードを「DHCPクライアント」に設定した場合。
ISP等のDHCPサーバーからIPアドレスの自動取得に失敗した場合、TCP/IPパケットを「LANポートをデフォルトゲートウェイに設定する」に設定したゲートウェイ(IPアドレス)宛に送ります。
  WANポートの動作モードを「PPPoEクライアント」に設定し、かつPPPoEポートにルーティングテーブルのみを設定した場合。
「PPPoEポートのスタティックルーティング設定」の[PPPoEポートをデフォルトゲートウェイに設定する]のチェックを外した状態です。
  WANポートの動作モードを「ローカルルータ」に設定し、かつWANポートにルーティングテーブルのみを設定した場合。
「WANポートのスタティックルーティング設定」の[WANポートをデフォルトゲートウェイに設定する]のチェックを外した状態です。
 
  LANポートにルーティングテーブルを設定する
  特定のネットワークアドレス宛のTCP/IPパケットを、ゲートウェイに指定したIPアドレス(他のルータ)宛に送ります。
 
デフォルトゲートウェイとルーティングテーブルを併用することも可能です。
その場合、ルーティングテーブルが優先されます。
  WANポートの動作モードとLANポートのデフォルトゲートウェイの扱いについて
  WANポート側で回線障害等が発生した際に、LANポートのデフォルトゲートウェイが自動的に有効になる(切り替わる)動作モードは「DHCPクライアント」のみです。
  その他の動作モードの場合、WANポート側で回線障害等が発生しても、LANポートのデフォルトゲートウェイへ切り替わることはありません。(有効にはなりません。)

【 NetGenesisのRIP機能について 】
他のルータの中にRIP対応のルータがある場合、NetGenesisのRIP機能を使用することが可能です。
RIP機能の設定については 7-5 RIP設定 を参照して下さい。
 ※ WAN側へのRIP広告動作が有効となる動作モードは「ローカルルータ」のみです。
(他の動作モードの場合、動作保証外となります。)

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LANポートをデフォルトゲートウェイに設定する

以下の構成例を元に「LANポートをデフォルトゲートウェイに設定する」設定について説明します。
  ※1: 本社・支社ともにサブネットは「/24」(255.255.255.0)です。
  ※2: 本社LAN内の各パソコンのDNSサーバー(TCP/IP設定)は、以下のように設定します。
 ・プライマリDNS インターネット1のDNSサーバーのIPアドレス
 ・セカンダリDNS インターネット2のDNSサーバーのIPアドレス
  ※3: NetGenesis4 Stdはモデム/ターミナルアダプタ外付け型のIPルータです。
(2つのシリアルポートを搭載。)

NetGenesis SuperOPT90
LANポートのスタティックルーティング設定

LANポートをデフォルトゲートウェイに設定する チェックあり
ゲートウェイ 192.168.0.200
(支社宛ルータのIPアドレス)
メトリック 1

上記構成例の場合、NetGenesis SuperOPT90の設置されている本社LANでは、以下のことが可能です。

  何らかの障害(インターネット1・CATV側のメンテナンス等)によって、WANポートのDHCPクライアントがIPアドレスを取得できない、あるいは取得したIPアドレスの更新に失敗した場合、NetGenesis4 Std(IPアドレス:192.168.0.200)を経由して、支社LANのインターネット2へ接続するようになります。
 → WANポートのDHCPクライアント(最優先デフォルトゲートウェイ)に障害が発生すると、デフォルトゲートウェイが「LANポートをデフォルトゲートウェイに設定する」の「ゲートウェイ」に設定したIPアドレスへ、自動的に切り替わります。
  WANポートのDHCPクライアントが、インターネット1・CATVからIPアドレスの再取得に成功した時点でインターネット1へ接続するようになります。
 → WANポートのDHCPクライアント(最優先デフォルトゲートウェイ)が復旧すると、デフォルトゲートウェイが「LANポートをデフォルトゲートウェイに設定する」の「ゲートウェイ」に設定したIPアドレスから、WANポート(DHCPクライアント)へ自動的に切り替わります。
実際に設定する際は、既存のLAN等に合わせて設定して下さい。
支社LANのルータには、本社LANへルーティングさせるための設定が必要です。


以下の手順で設定を行って下さい。
  1. 「LANポートのスタティックルーティング設定」の中の、[LANポートをデフォルトゲートウェイに設定する]にチェックを入れて下さい。



     
  2. [ゲートウェイ]欄に、ゲートウェイのIPアドレス(他のルータのIPアドレス)を入力して下さい。



     
  3. メトリック(ルーティングの優先順位)の設定を行います。
      [ゲートウェイ]に設定したルータ以外、ルーティング先がない場合
    そのまま変更せず「1」で使用して下さい。
      [ゲートウェイ]に設定したルータ以外にも、ルーティング先がある場合(RIP機能と併用)
     ・ [ゲートウェイ]に設定したルータを最優先にする場合、そのまま変更せず「1」で使用して下さい。
     ・ 他のルータ等を優先させる場合、環境に応じてメトリック値を選択して下さい。


     ※RIP機能については 7-5 RIP設定 を参照して下さい。
以上で「LANポートをデフォルトゲートウェイに設定する」の設定は完了です。

[設定]ボタンをクリックして下さい。


 
  引き続き設定を行う場合は、左のメニューをクリックし、必要な設定を行って下さい。
  全ての設定が完了した場合は、[設定の更新]をクリックして下さい。
第10章 設定の更新・設定バックアップ/初期化 へ進んで下さい。)

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LANポートにルーティングテーブルを設定する

以下の構成例を元に「LANポートにルーティングテーブルを設定する」設定について説明します。
 ※1: 本社・支社ともにサブネットは「/24」(255.255.255.0)です。
 ※2: NetGenesis4 Stdはモデム/ターミナルアダプタ外付け型のIPルータです。
(2つのシリアルポートを搭載。)

NetGenesis SuperOPT90
LANポートのスタティックルーティング設定
(ルーティングテーブル設定)

IPアドレス/サブネット 192.168.1.0/24
ゲートウェイ 192.168.0.200
(支社宛ルータのIPアドレス)
メトリック 1

上記構成例の場合、NetGenesis SuperOPT90の設置されている本社LANでは、以下のようにTCP/IPパケットが送られます。

  NetGenesis SuperOPT90と同じネットワークアドレス宛のTCP/IPパケット
(IPアドレス「192.168.0.1〜255」宛のTCP/IPパケット。)
そのまま本社LANへ送られます。
  IPアドレス「192.168.1.1〜192.168.1.255」宛のTCP/IPパケット
(支社LAN宛のTCP/IPパケット)
NetGenesis4 Std(IPアドレス「192.168.0.200」)を経由して、支社LANへ送られます。
  上記以外の宛先へのTCP/IPパケット
NetGenesis SuperOPT90のWANポートを経由してインターネットへ送られます。
実際に設定する際は、既存のLAN等に合わせて設定して下さい。


以下の内容を参照して下さい。
 ルーティングテーブル情報の新規登録
 ルーティングテーブル情報の編集(修正)・削除


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ルーティングテーブル情報の新規登録

以下の手順でルーティングテーブル情報(エントリ)の登録を行って下さい。

登録可能なホスト情報数は、最大8個です。
  1. 「LANポート ルーティングテーブル 登録リスト」の[メトリック]欄右下の[編集]ボタンをクリックして下さい。

    「LANポート ルーティングテーブル リスト追加・編集」画面が表示されます。



     
  2. 宛先のネットワークを[IPアドレス/サブネット]欄に入力して下さい。

     ※ サブネットが「xxx.xxx.xxx.xxx」の形式で指定された場合、「IPアドレス/サブネット」欄の右横の「サブネットについて」をクリックし、参考にして下さい。

     
  3. [ゲートウェイ]欄に、ゲートウェイのIPアドレス(他のルータのIPアドレス等)を入力して下さい。



     
  4. メトリック(ルーティングの優先順位)の設定を行います。
      [ゲートウェイ]に設定したルータ以外、ルーティング先がない場合
    そのまま変更せず「1」で使用して下さい。
      [ゲートウェイ]に設定したルータ以外にも、ルーティング先がある場合(RIP機能と併用)
     ・ [ゲートウェイ]に設定したルータを最優先にする場合、そのまま変更せず「1」で使用して下さい。
     ・ 他のルータ等を優先させる場合、環境に応じてメトリック値を選択して下さい。
     ※RIP機能については 7-5 RIP設定 を参照して下さい。



  5. [追加]ボタンをクリックして下さい。

    入力したルーティングテーブル情報が登録リストに追加されます。

     
    登録リストの順番が、そのまま処理の「優先順位」になります。
    「追加したエントリが最後尾にある=一番最後に処理される」ということになりますので、必要に応じて追加したエントリを移動して下さい。
  エントリ右横のボタンについて
  既存のエントリを編集(修正)、移動する際に使用します。
各ボタンの動作は以下の通りです。
 
 
  [編集]ボタン エントリを編集(編集)します。
ルーティングテーブル情報の編集(修正)・削除 を参照して下さい。
 ※ 最後のエントリの下の[編集]ボタンは、新たにエントリを追加する際にクリックします。
  [削除]ボタン エントリを削除します。
ルーティングテーブル情報の編集(修正)・削除 を参照して下さい。
  [▲]ボタン エントリを1つ上に移動します。
  [▼]ボタン エントリを1つ下に移動します。
  [先頭]ボタン エントリを登録リストの先頭へ移動します。
  [最後]ボタン エントリを登録リストの最後(最後尾)へ移動します。

以上でルーティングテーブル情報の登録は完了です。

[設定]ボタンをクリックして下さい。


 
  引き続き設定を行う場合は、左のメニューをクリックし、必要な設定を行って下さい。
  全ての設定が完了した場合は、[設定の更新]をクリックして下さい。
第10章 設定の更新・設定バックアップ/初期化 へ進んで下さい。)

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ルーティングテーブル情報の編集(修正)・削除

登録済みのルーティングテーブル情報を編集(修正)・削除する方法について説明します。
 [編集]ボタン  [削除]ボタン

  [編集]ボタン

編集(修正)するルーティングテーブル情報欄右横の[編集]ボタンをクリックすると、「LANポート ルーティングテーブル リスト追加・編集」画面が表示されます。


編集(修正)が終わりましたら、[追加]ボタンをクリックして下さい。

 

  [削除]ボタン

登録済みのルーティングテーブル情報を削除したい場合、削除するルーティングテーブル情報右横の[削除]ボタンをクリックして下さい。


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