第14章 応用例


本章では、NetGenesisの2つのシリアルポートと接続機能を組み合わせた環境例と設定例について説明します。


 14-1 ISPと本社と支社を専用線接続する例
 → 本社と支社にそれぞれNetGenesisを1台ずつ設置し、ISP・専用線IP接続、専用線IP接続、RASサーバーIP接続を組み合わせた例について説明します。

 14-2 同一LAN内に複数台設置する例
 → 本社にNetGenesisを2台、支社にNetGenesisを1台設置し、ISP・専用線IP接続、専用線IP接続、RASサーバーIP接続を組み合わせた例について説明します。

 14-3 INSネット64を使った例
 → INSネット64のBチャネル2本を使用し、ダイヤルアップIP接続(ISP・端末型)、RASサーバーIP接続を組み合わせた例について説明します。

 14-4 NetGenesisを遠隔操作する例
 → NWG設定サーバーの起動オプションを使用し、NetGenesisを遠隔操作する例について説明します。



14-1 ISPと本社と支社を専用線接続する例


ISPと本社と支社を、それぞれ専用線接続する例について説明します。

NetGenesisの以下の機能を組み合わせた例です。

  ISP・専用線IP接続
  専用線IP接続
  RASサーバーIP接続
  ネームサーバー


下記接続構成図の場合、次のような接続が可能になります。

   「本社」と「支社」の接続が可能です。
   「支社」から、「本社」のISP専用線を利用することが可能です。
   「支社」に接続された「自宅または出張先(RASクライアント)」から「本社」、「支社」へ接続することが可能です。「本社」のISP専用線を利用することも可能です。

この場合のNetGenesisの各設定や、IPアドレスの設定等について説明します。



  接続構成図

 本社LANの設定
 支社LANの設定
 自宅または出張先の設定(支社へ接続するRASクライアント)

  ※ 「IP」はIPアドレスを意味します。
「IP」の下の数値は、サブネットマスクを意味します。

 本社LANの設定
 支社LANの設定
 自宅または出張先の設定(支社へ接続するRASクライアント)

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本社LANの設定

【 NetGenesisの設定 】

LANポートの設定
 IPアドレス aaa.bbb.0.1
 サブネットマスク 255.255.255.0
 DHCPサーバー 使用しない
 ネームサーバー xxx.yyy.111.111(ISPのDNSサーバー)
シリアルポート1の設定
 接続動作の設定 ISP・専用線IP接続(デフォルトゲートウェイ)
メトリック 1
IPアドレス変換を行う チェックあり
 先頭IPアドレス xxx.yyy.111.129
 変換IPアドレス数 6
  → ISPから提供されたグローバルIPアドレスは8個。
(xxx.yyy.111.128〜xxx.yyy.111.135)
うち6個をIPアドレス変換(専用線NAT)用として使用。
(支社を含む6台以上のパソコンから、インターネットへ接続可能。)
シリアルポート2の設定
 接続動作の設定 専用線IP接続
(支社へルーティングさせるための設定)
ルーティングテーブル
 IPアドレス aaa.bbb.1.0
 サブネットマスク 255.255.255.0
 メトリック 1
  → NetGenesisのRIP機能を使用する場合、ルーティングテーブルの
設定は不要となります。
RIP機能を使用する場合、必ず本社と支社の両方のNetGenesisで 
RIPの設定を行って下さい。

【 各パソコンの設定 】

IPアドレス aaa.bbb.0.2〜aaa.bbb.0.254(重複不可)
サブネットマスク 255.255.255.0
DNSサーバー aaa.bbb.0.1(NetGenesisのLANポートIPアドレス)
ゲートウェイ aaa.bbb.0.1(NetGenesisのLANポートIPアドレス)

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支社LANの設定

【 NetGenesisの設定 】

LANポートの設定
 IPアドレス aaa.bbb.1.1
 サブネットマスク 255.255.255.0
 DHCPサーバー 使用しない
 ネームサーバー xxx.yyy.111.111(ISPのDNSサーバー)
シリアルポート1の設定
 接続動作の設定 専用線IP接続(デフォルトゲートウェイ)
メトリック 1
シリアルポート2の設定
 接続動作の設定  RASサーバーIP接続
サーバーIPアドレス aaa.bbb.1.1
(NetGenesisのLANポートIPアドレス)
クライアントIPアドレス aaa.bbb.1.254

【 各パソコンの設定 】

IPアドレス aaa.bbb.1.2〜aaa.bbb.0.253(重複不可)
サブネットマスク 255.255.255.0
DNSサーバー aaa.bbb.1.1(NetGenesisのLANポートIPアドレス)
ゲートウェイ aaa.bbb.1.1(NetGenesisのLANポートIPアドレス)

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自宅または出張先の設定(支社へ接続するRASクライアント)

以下、Windows 95/98のダイヤルアップネットワークを例に説明します。

  ダイヤルアップネットワークの接続アイコンのプロパティの中のTCP/IP設定で、[サーバーが割り当てたIPアドレス]を選択する。
  [プライマリDNS]欄にはNetGenesisのLANポートIPアドレス(aaa.bbb.1.1)を設定する。


【 設定手順 】

  1. [マイコンピュータ]→[ダイヤルアップネットワーク]の順番にダブルクリックして下さい。

  2. NetGenesisのRASサーバーへ接続するアイコン上で、マウスを右クリックして[プロパティ]を選択して下さい。

  3. [サーバーの種類]のタブをクリックして、[TCP/IP設定]ボタンをクリックして下さい。

  4. 以下の画面のように設定して下さい。
    (接続先の支社LAN NetGenesisのLANポートIPアドレスを設定する。)



  5. 各画面で[OK]ボタンをクリックして下さい。

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