IPアドレス変換の設定(NAT/IPマスカレード)

IPアドレス変換(NAT/IPマスカレード)について説明します。

ISPから取得した固定IPアドレスの個数によって、それぞれ以下の内容を参照して下さい。
【 固定IPアドレスが1個の場合 】
  IPアドレス変換(IPマスカレード)の概要
  IPアドレス変換の設定
(変換用ネットワーク)
・・・変換IPアドレス数:1個
  セッション情報保持時間の設定
(IPマスカレード変換情報)
【 固定IPアドレスが2〜16個の場合 】
  複数固定IPアドレス変換(NAT/IPマスカレード)の概要
  IPアドレス変換の設定
(変換用ネットワーク)
・・・変換IPアドレス数:2〜16個)
  セッション情報保持時間の設定
(IPマスカレード変換情報)

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IPアドレス変換(IPマスカレード)の概要

IPアドレス変換(IPマスカレード)の概要について説明します。

NetGenesisはISPから取得した1つの固定IPアドレスを、LAN内の複数のプライベートIPアドレスへ変換します。

(1対n変換 n=プライベートIPアドレスの個数・LAN内のパソコン台数)

このIPアドレス変換動作を「IPマスカレード」といいます。



  IPマスカレードによって同時にインターネットへ接続できるパソコン台数(セッション数)について
  IPマスカレードでは最大512セッションのデータのやりとりが可能です。(※)
  「セッション」とはTCP/UDP/ICMPによるデータ処理の単位です。
  例えば、WWWブラウザの1つのウインドウを「1セッション」としてカウントします。
(1つのウィンドウが本マニュアルの本項目のように、フレームによって3つに分かれている場合は「3セッション」とカウントされます。)
  通常、1台のパソコンでインターネットへ接続する場合、WWWブラウザやメールソフトウェア等により約10セッション程度使用すると考えられます。
  すなわち、約40台程度のパソコンから同時にインターネットへ接続できると考えられます。
  (ただし、使用環境やソフトウェア等によって異なりますので、上記台数はあくまでも「目安」としてお考え下さい。)
 
 ※ LAN側→WAN側のセッション、WAN側→LAN側のセッションの両方が対象となります。
  IPマスカレードにおける留意事項について
  IPマスカレードを使用する場合、初期状態では一部正しく動作しないソフトウェアがあります。
  例えば、LAN内に以下のような用途で使用するパソコンがある場合、「DMZホスト機能」の設定、または「IPマスカレードテーブル」の設定が必要です。
   例1)WWWサーバーやFTPサーバーを運用するパソコン。
 例2)ネットワークゲームを行うパソコン。
  (LAN内で「WAN側から通信が開始されるソフトウェアを使用する」場合に該当します。)
  設定方法等については 第8章 DMZホスト機能とIPマスカレードテーブルの設定 を参照して下さい。

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IPアドレス変換の設定(変換用ネットワーク)
・・・変換IPアドレス数:1個


ISPから取得した固定IPアドレスが1個の場合の、IPアドレス変換の設定(変換用ネットワークの設定)について説明します。
 
以降、各画面は設定例です。
ISPからの情報等を元に設定して下さい。
  1. [WAN側 IPマスカレード変換用IPアドレス]欄に、ISPから取得した固定IPアドレスを入力して下さい。
     
  2. [サブネットマスク(変換IPアドレス数)]欄から[255.255.255.255(/32・1個)]を選択して下さい。


     
  3. [LAN側 変換後の先頭IPアドレス]欄に、NetGenesisのLANポートIPアドレスと同一ネットワーク内のIPアドレスを入力して下さい。

    NetGenesisのLANポートIPアドレスが工場出荷値(192.168.0.1)の場合、「192.168.0.1」を入力して下さい。


     
  4. [変換用ネットワークを表示]ボタンをクリック(※)して下さい。
     
     ※ 画面の再読込が行われるため、いったん先頭に戻ります。
    「IPアドレス変換の設定」欄まで画面をスクロールさせて下さい。

    [WAN側 ネットワークアドレス]欄と[LAN側 変換後の先頭IPアドレス]欄がそれぞれ表示されます。

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セッション情報保持時間の設定(IPマスカレード変換情報)

セッション情報保持時間の設定について説明します。
 
「WAN側 IPマスカレード変換用IPアドレス」で入力したIPアドレスが対象となります。


ここで設定した時間の間、セッション(※)が保持されます。
例えば工場出荷値「3分」の場合、そのセッションのデータのやり取りが無くなった後(通信が終了した後)、3分間セッションが保持されます。
(3分後にそのセッションは解放され、他の通信で利用可能になります。)
 ※ セッションについては こちら を参照して下さい。
512セッションを越えた場合、それ以降は新たなユーザー(パソコン等)がインターネットへ接続しようとしても接続できません。 無通信状態がここで設定する[情報保持時間]を過ぎた場合、接続権利を譲るため、新たなユーザー(パソコン等)が接続できるようになります。

特に変更する必要が無い場合、工場出荷値「3分」のままでお使い下さい。

設定を変更する場合は、[▼]をクリックして設定値(時間)を選択して下さい。
 
[情報保持時間]の設定値を工場出荷値(3分)よりも長い時間に設定する場合、インターネットとの通信状況によってはデータの送受信が停止することがあります。
例えば[情報保持時間]を[3時間]に設定した場合、ある1つの通信が終了してもそのセッションは3時間保持され続けるため、NetGenesisの同時使用可能なセッション数・512を使い切ってしまうことが考えられるためです。
(WWWブラウザであるホームページを参照した後、別のホームページへジャンプしても、その前に参照していたホームページとのセッションは3時間保持されます。)
[情報保持時間]を工場出荷値よりも長い時間に設定する場合、インターネットとの通信状況やLAN内のパソコンの台数等を考慮した上で設定するようにして下さい。
NetGenesisが512セッションを使い切っている場合、SYSLOG上に
 IP Masquerade session table full
と表示されます。
SYSLOGについては 7-7 SYSLOGの設定 を参照して下さい。)

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