付録・ NetGenesis Super OPT-ITS Plus 内蔵モデム ATコマンドとリザルトコード一覧

 
  ATコマンドについて
  内蔵モデムはNetGenesisが自動的に制御を行います。
  通常、下記以外のATコマンドは設定不要です。
   
 AT+MS コマンド(相手モデムとの接続下限・上限速度設定など)
   ATX コマンド(ダイヤル時のトーン検出/接続時のリザルトコード設定)
    ※PBX 0発信回線の場合、ATXコマンド設定必須。
   
 AT&P コマンド(パルスダイヤル速度設定 AT&P2:20pps AT&P0:10pps)
   
  リザルトコードについて
  ATコマンドの実行結果や、ISP・RASサーバーとの接続速度等、内蔵モデムのリザルトコード(応答内容)を記します。
   
 リザルトコード一覧
   
  送出レベルについて
  送出レベルは工場出荷時 -16dBm以下に設定されています。
  このレベル調整は工事担任者以外が行うことは禁じられています。
  必ず工事担任者の方に依頼して下さい。
  工事担任者の方が送出レベルの調整を行う際は、弊社ユーザーサポートへご連絡下さい。
   


AT+MS コマンド (相手モデムとの接続下限・上限速度設定など)
 
 書式:AT+MS= [変調方式] , [自動モード] , [接続下限速度] , [接続上限速度] , [接続下限速度] , [接続上限速度]   
  (2)   (1)   −送信−(3)   −受信−(4)  
           
(設定不要箇所は省略できます。)
 
  (1) 自動モード
 
設定値 動作内容
0 接続時の速度自動応答モード(ITU-T V.8)を無効にします。
1 接続時の速度自動応答モード(ITU-T V.8)を有効にします。
通常はこちらを設定して下さい。
 
  接続相手側のモデムが古く(V.34未対応等)、モデム同士の接続性が悪い場合にのみ "0" を設定して下さい。
 
  (2) 変調方式 と (3)(4)接続下限・上限速度
 
設定値 変調方式 設定可能な速度の値 (bps)
V34 ITU-T V.34 (3)送信 2400、4800、7200、9600、12000、14400、16800、19200、21600、24000、26400、28800、31200、33600
(4)受信 2400、4800、7200、9600、12000、14400、16800、19200、21600、24000、26400、28800、31200、33600
 設定例1) AT+MS=V34,1
 → 変調方式をV.34に設定。(接続速度は自動応答)
 設定例2) AT+MS=V34,1,2400,28800,2400,31200
 → 変調方式をV.34に設定し、接続速度を下記の範囲に設定。
   ・接続下限速度(送信)2400bps 〜 接続上限速度(送信)28800bps
 ・接続下限速度(受信)2400bps 〜 接続上限速度(受信)31200bps
V90 ITU-T V.90 (3)送信 2400、4800、7200、9600、12000、14400、16800、19200、21600、24000、26400、28800、31200、33600
(4)受信接続下限速度 2400、4800、7200、9600、12000、14400、16800、19200、21600、24000、26400、28000、28800、29333、30667、31200、32000、33333、33600、34000、34667、36000、37333、38667、40000、41333、42667、44000、45333、46667、48000、49333、50667、52000、53333、54667、56000
(4)受信接続上限速度 28000、29333、30667、32000、33333、34667、36000、37333、38667、40000、41333、42667、44000、45333、46667、48000、49333、50667、52000、53333、54667、56000
 設定例 ) AT+MS=V90,1,21600,28800,33600,45333
 → 変調方式をV.90に設定し、接続速度を下記の範囲に設定。
   ・接続下限速度(送信)21600bps 〜 接続上限速度(送信)28800bps
 ・接続下限速度(受信)33600bps 〜 接続上限速度(受信)45333bps
V32B ITU-T V.32bis 4800、7200、9600、12000、14400
 設定例 ) AT+MS=V32B,1,,,,12000
 → 変調方式をV.32bisに設定し、接続速度上限(受信)を12000bpsに設定。
V32 ITU-T V.32 4800、9600
V22B ITU-T V.22bis 1200、2400
 設定例 ) AT+MS=V22B,0
 → 変調方式をV.22bisに設定し、自動モードを無効。
V22 ITU-T V.22 1200
 
 
AT+MS コマンド設定時の注意
  接続下限・上限速度を設定する場合は、接続相手側のモデムと設定にあわせ、適切な値を設定するようにして下さい。

  複数のATコマンドを設定する場合、AT+MS コマンドは最後に記述するようにして下さい。
 
 設定例 ) ATX3+MS=V34,1
 → ダイヤルトーン検出を無効にし、かつ、変調方式をV.34に設定。

  V.34 または V.90 接続の場合、工場出荷値では「接続速度(受信)」のみがSYSLOGに表示されます。
  「接続速度(送信)」を表示させる場合、"\V1" を設定する必要があります。
 
 設定例 ) AT\V1X3+MS=V34,1
  接続速度の確認については、リザルトコード一覧 を参照して下さい。
 
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ATX コマンド (ダイヤル時のトーン検出/接続時のリザルトコード設定)

 書式:ATXn  (n=0〜4)
 
    
設定値 動作内容
0 リザルトコードの拡張を行いません。
1 リザルトコードに接続時の速度(接続先と内蔵モデム間の通信速度)を付加します。
2 X1に加えてダイヤル時にダイヤルトーンの検出を行います。
3 X1に加えてビジートーン(話中音)の検出を行います。
ビジートーンを検出した場合はリザルトコードとして「BUSY」を返します。
 ※ PBX 0発信回線の場合、「ダイヤルアップ(RASクライアント)IP接続設定」画面の「追加ATコマンド」欄に、"ATX3" を設定して下さい。
4 X2、X3をあわせて検出・表示を行います。《工場出荷値》
 
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リザルトコード一覧

内蔵モデムがSYSLOG(※)に出力するリザルトコード一覧です。 
 
ATコマンドの応答結果やモデム間の接続速度を確認する場合等の参考にして下さい。
 

 リザルトコード(文字)

内 容

OK コマンドを実行した
CONNECT 回線接続した(ATX0〜X4時)
DELAYED リダイヤル制限中
RING 呼び出し信号を検出した
NO CARRIER キャリアが検出できないか、キャリアが消滅した
ERROR ・コマンドエラー
・その他、動作不可のコマンドを実行した
CONNECT 1200 1200bpsで接続した(ATX1〜X4時)
NO DIALTONE ダイヤルトーンが検出できない
(ATX2,X4コマンド設定時)
BUSY 話中音が検出された
+MCR: V90 変調方式 ITU-T V.90 で接続された
+MCR: V34 変調方式 ITU-T V.34 で接続された
+MCR: V32B 変調方式 ITU-T V.32bis で接続された
+MCR: V32 変調方式 ITU-T V.32 で接続された
+MCR: V22B 変調方式 ITU-T V.22bis で接続された
+MCR: V22 変調方式 ITU-T V.22 で接続された
+MRR: 1200 キャリア速度 1200bps で接続された
+MRR: 2400 キャリア速度 2400bps で接続された
+MRR: 4800 キャリア速度 4800bps で接続された
+MRR: 7200 キャリア速度 7200bps で接続された
+MRR: 9600 キャリア速度 9600bps で接続された
+MRR: 12000 キャリア速度 12000bps で接続された
+MRR: 14400 キャリア速度 14400bps で接続された
+MRR: 16800 キャリア速度 16800bps で接続された
+MRR: 19200 キャリア速度 19200bps で接続された
+MRR: 21600 キャリア速度 21600bps で接続された
+MRR: 24000 キャリア速度 24000bps で接続された
+MRR: 26400 キャリア速度 26400bps で接続された
+MRR: 28000 キャリア速度 28000bps で接続された
+MRR: 28800 キャリア速度 28800bps で接続された
+MRR: 29333 キャリア速度 29333bps で接続された
+MRR: 30667 キャリア速度 30667bps で接続された
+MRR: 31200 キャリア速度 31200bps で接続された
+MRR: 32000 キャリア速度 32000bps で接続された
+MRR: 33333 キャリア速度 33333bps で接続された
+MRR: 33600 キャリア速度 33600bps で接続された
+MRR: 34667 キャリア速度 34667bps で接続された
+MRR: 36000 キャリア速度 36000bps で接続された
+MRR: 37333 キャリア速度 37333bps で接続された
+MRR: 38667 キャリア速度 38667bps で接続された
+MRR: 40000 キャリア速度 40000bps で接続された
+MRR: 41333 キャリア速度 41333bps で接続された
+MRR: 42667 キャリア速度 42667bps で接続された
+MRR: 44000 キャリア速度 44000bps で接続された
+MRR: 45333 キャリア速度 45333bps で接続された
+MRR: 46667 キャリア速度 46667bps で接続された
+MRR: 48000 キャリア速度 48000bps で接続された
+MRR: 49333 キャリア速度 49333bps で接続された
+MRR: 50667 キャリア速度 50667bps で接続された
+MRR: 52000 キャリア速度 52000bps で接続された
+MRR: 53333 キャリア速度 53333bps で接続された
+MRR: 54667 キャリア速度 54667bps で接続された
+MRR: 56000 キャリア速度 56000bps で接続された
+ER: NONE エラー訂正無しで接続した
+ER: LAPM エラー訂正 V.42 で接続した
+ER: ALT エラー訂正 MNP4 で接続した
+DR: NONE データ圧縮無しで接続した
+DR: V42B データ圧縮 V.42bis で接続した
+DR: V44 データ圧縮 V.44 で接続した
+DR: ALT データ圧縮 MNP5 で接続した
CONNECT 115200 DTE速度(ルータ内部 <-> 内蔵モデム間)115200bpsで接続した
 ※ SYSLOGの設定・表示については下記を参照して下さい。
  13.LANポートの設定 の中の 13-3.SYSLOG設定
  19.制御・情報表示 の中の 19-6.SYSLOG表示
 
 備考) AT\V1 コマンド設定時のリザルトコードについて
  ・AT\V1コマンドを設定した場合、回線接続時のリザルトコードが一行で表示されます。
・V.34 または V.90 で接続された場合、「送信」と「受信」の両方の速度が表示されます。
 
  【 AT\V1コマンド設定時の表示例 】
 
  * 時刻、メッセージタイプは省略します。
また、改行位置等、実際のSYSLOGと異なる場合があります。
 
                :
            (省略)
                :
  S01:-->:  AT\V1+MS=V34,1
  S01:<--: OK
  S01:-->: ATDTxx-xxxx-xxxx
  S01:<--: CONNECT 115200 / V34 / LAPM / V42B / 31200:TX / 33600:RX   ← 1行で表示
  (*1)   (*2)   (*3)   (*4)   (*5)   (*6)  

 *1:DTE速度(ルータ内部 <-> 内蔵モデム間)115200bpsで接続した
 *2:変調方式 ITU-T V.34 で接続された(+MCRと同じ)
 *3:エラー訂正 V.42 で接続した(+ERと同じ)
 *4:データ圧縮 V.42bis で接続した(+DRと同じ)
 *5:キャリア速度 31200bpsで接続された(送信)
 *6:キャリア速度 33600bpsで接続された(受信)
 
  【 AT\V1コマンド未設定の表示例(工場出荷値) 】
 
  * 時刻、メッセージタイプは省略します。
また、改行位置等、実際のSYSLOGと異なる場合があります。
 
                :
            (省略)
                :
  S01:-->:  AT+MS=V34,1  
  S01:<--: OK  
  S01:-->: ATDTxx-xxxx-xxxx  
  S01:<--: +MCR: V34  +MRR: 33600  ← 複数行で表示  (*a)
  S01:<--: +ER: LAPM  +DR: V42B  CONNECT 115200  ← 複数行で表示  (*b)
 
 *a: 変調方式 ITU-T V.34 で接続された / キャリア速度 33600bps で接続された(受信)
 *b: エラー訂正 V.42 で接続した / データ圧縮 V.42bis で接続した / DTE速度(ルータ内部 <-> 内蔵モデム間)115200bpsで接続した
 
 
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