補足情報:セッション情報保持時間について


セッション情報保持時間が「3分」の場合、以下のように処理されます。
 
8192セッション(※1)が使われた状態になる。
最後の通信から3分以上(※2)経過したセッションがある?
ある
ない
3分以上経過したセッションを消去し、
新たなセッション情報を保持することが
できるため、他の通信が可能。
新たなセッション情報を
保持できないため通信不可。
 
 ※1: IPマスカレードでは最大8192セッションのデータのやりとりが可能です。
 ※2: (NetGenesisが)TCPのセッションクローズを認識した場合、セッション情報保持時間の設定に関係なく、そのセッションを消去します。
 

備 考
  IPマスカレードによって同時にインターネットへ接続できるセッション数
  IPマスカレードでは最大8192セッションのデータのやりとりが可能です。(※1・※2)
  「セッション」とはTCP/UDP/ICMPによるデータ処理の単位です。
  例えば、WWWブラウザの1つのウインドウを「1セッション」としてカウントします。
  (1つのウィンドウが本マニュアルの本項目のように、フレームによって2つに分かれている場合は「2セッション」とカウントされます。)
  通常、1台のパソコンでインターネットへ接続する場合、WWWブラウザやメールソフトウェア等により約10〜20セッション程度使用すると言われています。
 
 ※1: LAN側→モデム(シリアル)側のセッション、モデム(シリアル)側→LAN側のセッションの両方が対象となります。
 
 ※2: WAN/PPPoEポートとモデム(シリアル)ポートを併用する場合、使用する全てのポートの合計で最大8192セッションとなります。

  [セッション情報保持時間]を変更する際の注意
  [セッション情報保持時間]の設定値を工場出荷値(3分)よりも長い時間に設定する場合、インターネットとの通信状況によってはデータの送受信が停止することがあります。
  例えば[セッション情報保持時間]を[20時間]に設定した場合、ある1つの通信が終了してもそのセッションは20時間保持され続けるため、NetGenesisの同時使用可能なセッション数・8192を使い切ってしまうことが考えられるためです。
  [セッション情報保持時間]を工場出荷値よりも長い時間に設定する場合、インターネットとの通信状況やLAN内のパソコンの台数等を考慮した上で設定するようにして下さい。
 
 チェック!
NetGenesisが8192セッション(※)を使い切っている場合、SYSLOG上に
 IP Masquerade session table full
と表示されます。(SYSLOGの設定が必要です。)
SYSLOGについては 13-3.SYSLOG設定 を参照して下さい。
 ※ PPPoEマルチセッション機能を使用する場合、使用する全てのPPPoE セッションの合計で最大8192セッションとなります。

  IPマスカレードにおける留意事項
  IPマスカレードを使用する場合、初期状態では一部正しく動作しないソフトウェアがあります。
  例えば、LAN内に以下のような用途で使用するパソコンがある場合、「DMZホスト機能」の設定、または「IPマスカレードテーブル」の設定が必要です。
   例1)WWWサーバーやFTPサーバーを運用するパソコン。
 例2)IPSec通信を行うパソコン。
  設定方法等については 11.サーバー公開を行う −IPアドレス変換有効時− を参照して下さい。
 
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補足情報:NetGenesisのVPN変換機能について



NetGenesisはVPNの変換機能として「PPTP変換」機能と「IPSecパススルー」機能(※)の2つに対応しており、ルータを介したVPNネットワークを構築することが可能です。

 ※

IPSecパススルー機能は、IPマスカレードテーブルに「UDP:500番(IKE)」と「ESP」を設定するか、DMZホスト機能を使用することにより、使用可能になります。

 

詳しくは 11.サーバー公開を行う −IPアドレス変換有効時− を参照して下さい。

 

PPTP変換機能を使用する際の注意

 

契約しているISPによっては、「PPTP変換を有効にする」にチェックを入れても、WAN側のPPTPサーバーへ接続できない場合があります。

 

(ISPから付与されたIPアドレスがグローバルIPアドレスでは無い場合や、セキュリティの問題によりISP側で遮断している場合等。)

 

NetGenesisのLAN内のパソコンからPPTP接続を行う場合、あらかじめ契約しているISPへ確認して下さい。


 

LAN内で運用しているPPTPサーバーへ、WAN側から接続可能とするための設定については 11-1-2.VPNプロトコル(IPSecとPPTP)の扱い(11.サーバー公開やネットワークを行う) を参照して下さい。

 

( "PPTP変換を有効にする" にチェックを入れることと、IPマスカレードテーブル設定の両方が必要となります。)

 
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