7-3 DHCPサーバーの設定

NetGenesisのDHCPサーバーの設定について説明します。

DHCPサーバーはNetGenesisに接続されている(LAN内の)各パソコン等へ、自動的にTCP/IPの設定を行う機能です。

本機能を使用することにより、各パソコンのTCP/IP関係の設定が簡単にできるようになります。

具体的にはNetGenesisの設定のみを行えば、TCP/IP関係の設定が完了となります。
(各パソコンでTCP/IP関係の設定を行う必要が無くなります。)



NetGenesisは「DHCPサーバー機能を使用する」が工場出荷値です。
(最大64台のパソコン等へネットワークの設定を行うことができます。)


  初めてLANを構築する場合、NetGenesisのDHCPサーバーの設定を変更する必要はありません。
(工場出荷値のままで使用して下さい。)
  LAN内に他のDHCPサーバーが存在する場合、以下のどちらかの対処を行って下さい。
 
  既存のDHCPサーバーを使用する場合
 → NetGenesisのDHCPサーバーを無効(使用しない)に設定して下さい。
こちら を参照してNetGenesisの設定を変更して下さい。)
 
  NetGenesisのDHCPサーバーを使用する場合
 → 既存のDHCPサーバーを無効(使用しない)に設定して下さい。
(既存のDHCPサーバーの設定については、DHCPサーバーやオペレーティングシステムのマニュアル等を参照して下さい。)
  NetGenesisのWAN側をアンナンバード(unnumbered)で使用し、かつDHCPサーバーを使用する場合、以下の設定変更が必要です。
  (DHCPサーバーを使用しない場合、こちら を参照してNetGenesisの設定を変更して下さい。)
 
  先頭IPアドレス
 → ISPから取得した固定グローバルIPアドレスへ変更します。
(NetGenesisのLANポートに設定した固定グローバルIPアドレスを考慮する必要があります。)
 
  サブネットマスク
 → ISPから指定されたサブネットマスクへ変更します。
(NetGenesisのLANポートに設定したサブネットマスクと同じ値を設定する必要があります。)
 
  付与IPアドレス数
 → ISPから取得した固定グローバルIPアドレス数以下へ変更します。
 
  ゲートウェイ
 → NetGenesisのLANポートに設定した固定グローバルIPアドレスへ変更します。
  設定例については アンナンバード(unnumbered)使用時のDHCPサーバー設定例 を参照して下さい。


DHCPサーバーの設定を変更する場合は、以下の手順で行って下さい。
  1. 「NetGenesisの設定」画面で[LANポート設定]欄の中の、[動作設定]ボタンをクリックして下さい。



  2. 「LANポートの設定」画面の、[DHCPサーバー]ボタンをクリックして下さい。



  3. DHCPサーバーを使用しない場合
     → [DHCPサーバー機能を使用する]のチェックを外して、[OK]ボタンをクリックして下さい。
    「LANポートの設定」画面(2の画面)に戻りますので、[OK]ボタンをクリックして下さい。

    DHCPサーバーを使用する場合
     → [DHCPサーバー機能を使用する]にチェックが入っていることを確認して下さい。



    初めてLANを構築する場合、DHCPサーバーの各設定は工場出荷値のままで使用して下さい。
    DHCPサーバーの設定を変更する場合は、既存のLANにあわせて各設定を行って下さい。
    詳しくはLAN管理者等へ相談して下さい。

    以降、設定画面の上から順番に説明します。

  4. LAN内のパソコンへ付与するIPアドレス関係の設定を行います。

    以下の各設定を行って下さい。
     
      先頭IPアドレス
    LAN内のパソコン等へ付与する先頭のIPアドレスを入力して下さい。
    NetGenesisのLANポートIPアドレスを別ネットワークへ変更した場合、
    (例.192.168.0.1 → 192.168.1.1)
    NetGenesisのLANポートIPアドレスと同一ネットワークへ変更して下さい。
     → NetGenesisのLANポートIPアドレスが「192.168.1.1」の場合、「先頭IPアドレスを「192.168.1.2」へ変更する等。
      サブネットマスク
    付与するIPアドレスのサブネットマスクを入力して下さい。
      付与アドレス数
    [先頭IPアドレス]から順番に付与するIPアドレスの個数を入力して下さい。

    工場出荷値では「192.168.0.2」から「192.168.0.65」まで(「192.168.0.2」から64個)のIPアドレスを、LAN内の各パソコン等へ自動的に付与する設定になっています。

    DHCPサーバーで付与するIPアドレスは、他のパソコン等に設定されているIPアドレスと重複しないように設定して下さい。
    「他のパソコン等」とはDHCPサーバーからIPアドレス等を自動取得していない(IPアドレスを手動で直接設定した)パソコン等のことです。

  5. ゲートウェイ(NetGenesisのLAN外と通信する際の経由先)の設定を行います。

      工場出荷値ではNetGenesisのLANポートIPアドレス「192.168.0.1」が設定されています。NetGenesisのLANポートIPアドレスを変更した場合、変更したIPアドレスを入力して下さい。
      他のルータをゲートウェイとする場合、そのルータのIPアドレスを入力して下さい。

  6. DNSサーバーのIPアドレス、ドメイン名の設定を行います。

    以降の「DNSサーバー」「ドメイン名」「リース期限」の3項目については、WANポートの「DHCPクライアント機能」または「PPPoEクライアント機能」によって、DHCPサーバーやPPPoEサーバー等から自動取得した情報を優先させることができます。
     イメージ図
      ISP側がDHCPサーバーによってこれらの情報を付与している場合(DHCPクライアント機能を使用する場合)、「DNSサーバー」・「ドメイン名」・「リース期限」にチェックを入れることにより、ISP(DHCPサーバー)から取得した情報を優先させることができます。
      フレッツ・ADSLやBフレッツ等、PPPoEクライアント機能を使用する場合、「DNSサーバー」にチェックを入れることにより、PPPoEサーバーから取得した情報を優先させることができます。
    (DNSサーバーのIPアドレスをPPPoEサーバーが付与している場合のみ。)
     ※「ドメイン名」、「リース期限」のチェックは無効です。
      ISPから(グローバル)IPアドレスやDNSサーバー等の情報が提供されている場合(ISPから自動取得できない場合)、またはLAN内のDNSサーバーのIPアドレスを設定する場合、チェックを外して下さい。
      詳しくは、契約しているISP等から提供された、インターネットへ接続するための資料等を参照して下さい。
          WANポートのDHCPクライアント機能、またはPPPoEクライアント機能で取得した情報を優先させる項目にチェックを入れて下さい。

    参考: 左の画面例の場合、LAN内のパソコンにはDNSサーバーのIPアドレスとして「192.168.0.1」では無く、ISP等から自動取得したDNSサーバーが付与されます。
    (ただし、ISP側から自動取得が可能な場合に限ります。)

      プライマリDNS
    契約しているISP等のDNSサーバーのIPアドレス、またはNetGenesisのLANポートIPアドレスを入力して下さい。
    工場出荷値ではNetGenesisのLANポートIPアドレス「192.168.0.1」が設定されています。
     ※1 NetGenesisのLANポートIPアドレスを入力することを推奨します。
    NetGenesisのLANポートIPアドレスを入力することにより、NetGenesisのProxyDNS機能やEasyDNS機能を使用することができます。(NetGenesisのProxyDNS機能、SNTPサーバー機能、EasyDNS機能を使用する場合、[DNSサーバー]、[ドメイン名]、[リース期限]のチェックを外して下さい。)
    NetGenesisのLANポートIPアドレスを入力しない場合、ISPやLAN内等のDNSサーバーのIPアドレスを入力して下さい。
     ※2 LAN内にDNSサーバーがある場合、そのDNSサーバーのIPアドレスを入力して下さい。([DNSサーバー]、[ドメイン名]、[リース期限]のチェックは外して下さい。)
      セカンダリDNS〜フォースDNS
    契約しているISP等に、セカンダリDNSサーバー〜フォースDNSサーバーがある場合に入力して下さい。
    (空欄のままでもかまいません。)
      ドメイン名
    DNSサーバーのドメイン名(ISP等のドメイン名)を入力して下さい。
    (空欄のままでもかまいません。)
    上記の5項目にISP等の情報を入力する場合、ISPから提供されたインターネットへ接続するための資料等を参照して下さい。

  7. リース期限の設定を行います。

    LAN内のパソコン等へ付与する、ネットワーク設定(本画面の設定)の貸し出し時間
    を半角数字で入力して下さい。

    分単位で指定する場合は、[▼]をクリックして選択して下さい。
    (15分単位で設定可能です。)



    [リース期限]左横のチェックボックスについては、こちら を参照して下さい。

  8. 設定が完了しましたら、[OK]ボタンをクリックして下さい。
以上でDHCPサーバーの設定は完了です。
 
DHCPサーバーの設定を変更した場合、NetGenesisの設定更新後に各パソコンを再起動して下さい。

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アンナンバード(unnumbered)使用時のDHCPサーバー設定例

以下の環境を例に説明します。

例)フレッツ・ADSL 固定グローバルIPアドレス:8個
 ※1: ISPから取得した固定グローバルIPアドレスが「xxx.xxx.xxx.104〜xxx.xxx.xxx.111」(xxx.xxx.xxx.104/29)の例です。
(NetGenesisのLANポートのサブネットマスクは「255.255.255.248」です。)
 ※2: 固定グローバルIPアドレスのうち、
  先頭(ネットワークアドレス:xxx.xxx.xxx.104)と
  最後(ブロードキャストアドレス:xxx.xxx.xxx.111)は
NetGenesisのLANポート及び各パソコンでは使用できません。
(DHCPサーバーが付与しないように設定します。)

以下の手順で設定を行って下さい。
  1. 「NetGenesisの設定」画面で[LANポート設定]欄の中の、[動作設定]ボタンをクリックして下さい。



  2. 「LANポートの設定」画面の、[DHCPサーバー]ボタンをクリックして下さい。



  3. 以降、設定画面の上から順番に説明します。

  4. LAN内のパソコンへ付与するIPアドレス関係の設定を行います。

    以下の各設定を行って下さい。
     
      先頭IPアドレス
    LAN内のパソコン等へ付与する先頭の固定グローバルIPアドレスを入力して下さい。
    この例の場合、NetGenesisのLANポートIPアドレスの、次のIPアドレスから付与するように設定しています。
      サブネットマスク
    付与する固定グローバルIPアドレスのサブネットマスクを入力して下さい。
    (NetGenesisのLANポートに設定したサブネットマスクと同じ値を入力して下さい。)
     
    NetGenesisのWAN側をアンナンバード(unnumbered)で使用する場合、設定可能なサブネットマスクは以下の通りです。
     ・255.255.255.252(/30 IPアドレス数:4個)
     ・255.255.255.248(/29 IPアドレス数:8個)
     ・255.255.255.240(/28 IPアドレス数:16個)
      付与アドレス数
    [先頭IPアドレス]から順番に付与するIPアドレスの個数を入力して下さい。
    固定グローバルIPアドレス数から2を引いた数以下に設定します。
    (例えば、固定グローバルIPアドレスが8個の場合、6以下に設定します。)
    この例の場合、固定グローバルIPアドレス数「8」から先頭(ネットワークアドレス)と最後(ブロードキャストアドレス)、NetGenesisのLANポートIPアドレスを引いた「5」を設定しています。

     
  5. ゲートウェイ(NetGenesisのLAN外と通信する際の経由先)の設定を行います。

    NetGenesisのLANポートIPアドレスを入力して下さい。

  6. DNSサーバーのIPアドレス、ドメイン名の設定を行います。  
    「DNSサーバー」「ドメイン名」「リース期限」の左横のチェックについては、こちら を参照して下さい。
      プライマリDNS
    契約しているISP等のDNSサーバーのIPアドレス、またはNetGenesisのLANポートIPアドレスを入力して下さい。
      セカンダリDNS〜フォースDNS
    契約しているISP等に、セカンダリDNSサーバー〜フォースDNSサーバーがある場合に入力して下さい。
    (空欄のままでもかまいません。)
      ドメイン名
    DNSサーバーのドメイン名(ISP等のドメイン名)を入力して下さい。
    (空欄のままでもかまいません。)
    この例の場合、NetGenesisのProxyDNS機能を使用するため、[プライマリDNS]にNetGenesisのLANポートIPアドレスを設定しています。
    (「DNSサーバー」のチェックも外しています。)
    また、この例はフレッツ・ADSL接続(PPPoEクライアント機能を使用)のため、「ドメイン名」と「リース期限」のチェックも外しています。
    上記の5項目にISP等の情報を入力する場合、ISPから提供されたインターネットへ接続するための資料等を参照して下さい。

  7. リース期限の設定を行います。

    LAN内のパソコン等へ付与する、ネットワーク設定(本画面の設定)の貸し出し時間を半角数字で入力して下さい。

    分単位で指定する場合は、[▼]をクリックして選択して下さい。
    (15分単位で設定可能です。)

    [リース期限]左横のチェックボックスについては、こちら を参照して下さい。

  8. 設定が完了しましたら、[OK]ボタンをクリックして下さい。
以上でDHCPサーバーの設定は完了です。
 
DHCPサーバーの設定を変更した場合、NetGenesisの設定更新後に各パソコンを再起動して下さい。

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